ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

10パーセントからの生還 

 

一連のカレーラスの歌唱、すべて同じ演奏会のもの。意図的に同じ演奏会の歌唱を張り付けた。たしか、カレーラスが白血病という病に倒れたのは、1987年だったと記憶している。化学療法を行い、そして自分の骨髄を移植していたはずだ。適合する骨髄が見つからなかったからだと思う。生還できる可能性は10パーセントと言われていた。

張り付けた演奏会は1988年のもの。つまり翌年に復帰したときの演奏だ。誰もが再びカレーラスを聴けるとは思っていなかったのではないだろうか?10パーセントだったのだから・・・

舞台に立っているというだけで奇跡ではなかったか?

「グラナダ」は厳密にはスペインの曲ではない。作曲者はメキシコ人のアグスティン・ララだからだ。なのでメキシコの曲ということになる。ララは一度もスペインを訪れたことはない。でも彼は自分の中のイメージだけでスペインそのもの、スペインの「ソル」そのものの「グラナダ」を作曲した。スペインの曲としてもララは怒らないだろうと思う。

歌詞もララのものだ。血の気の多い歌詞というか、恋多き男の歌詞という感じではある。ララは10回の結婚、離婚を繰り返した男なのだそうだ。

10パーセントの確率から生還した歌手が、スペインに憧れたメキシコの恋多き男の曲を歌っている。素敵だなと思う。

kaz




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独学 

 

フェルナンド・オブラドルス、ピアノは母親から習ったらしい。でも作曲は独学だったみたいだ。オブラドルスの歌曲、「スペイン古典歌曲集」が有名だろうと思う。でもメロディーそのものはオブラドルスの創作ではない。古くから伝承されたスペインのメロディー、つまり民謡を採譜し、オブラドルス流に色付けしたものだ。編曲と言った方がいいのかもしれないが、でも特にピアノパートの美しさは形容のしようがないほどだ。

カレーラスも最上の柔らかさだし、ピアノのスカレッラが非常に繊細で素晴らしい。これは、やはりオブラドルスの歌曲なのだろうと思う。オブラドルス、48年という短い人生だったようだ。

kaz




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君の上には ただ 花ばかり 

 

モンポウには約10年間の沈黙の期間がある、作曲そのものをしなかった期間だ。できなかった・・・

親しい人たちの死、そしてスペイン内戦、世界大戦勃発ということが関係しているのかもしれない。ピアニストとして生きることを、その内気な性格から諦め、作曲家になった。モンポウはそんな人だった。沈黙も当然なのかもしれない。

ただ、沈黙を打ち破った後のモンポウの音楽は、ある意味凄まじさを感じるほどだ。モンポウなので、やはり派手さはなく、内向的な音楽なのだが、その静けさに、情念が加わったかのような?

ピアノ曲だと、「歌と踊り」にそのことを感じる。歌と踊りの4番と5番、沈黙の期間をはさんでいる。5番とか、6番あたりの「歌と踊り」を聴くと、どこか「癒し系」というイメージのモンポウが吹き飛んでしまうようだ。

最も沈黙後の情念を感じるのが、やはり歌曲。「夢の戦い」という歌曲集の2曲目、「君にうえには ただ 花ばかり」という曲を聴くと、モンポウの、そしてカタルーニャ人の情念を感じる。

この曲は親友でもあったプーランクが絶賛した曲なのだそうだ。

kaz




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スペインには太陽が6つあるの? 

 

少々古い本なのだが、小西章子という人が書いた「スペイン子連れ留学」(新潮文庫)という本がある。日本に旦那さんを置いて娘3人と共にマドリード大学に留学してしまうという内容だ。上から7歳、4歳、2歳の娘たちを連れてだから、1970年代には相当話題になったのではないだろうか?今だってそうそうないケースだろうと思う。

フェミニズムという観点からも興味深い本かとも思うが、主婦目線のスペイン描写が心地よい。初めてマドリード空港に到着した時、4歳の娘が小西さんにこう言うのだ。「ママ、スペインには太陽が6つあるの?」

スペインのイメージ、それは明るい太陽、情熱的なフラメンコ・・・どこかラテン!!!というイメージ。スペイン語で光を「ソル」、影を「ソンブラ」と言うのだそうだ。太陽が6つもあるのだったら、そりゃあ光り輝いているだろうが、また影も黒々と濃いのではないだろうか?激しいソルとソンブラとの対比、これがスペインの魅力なのかもしれない。

その魅力はスペインの音楽にも反映されているように感じる。

カタルーニャ生まれのカレーラスのスペイン歌曲が素晴らしい。正直、カレーラスの声は個人的には好みではないというか、少々テノールにしては重く感じることもあるのだが、やはりスペインものは素晴らしい。ソルとソンブラが歌により体感できる。

ホアキン・トゥリーナの、この歌曲は、まさにソンブラではないだろうか・・・影が非常に密であり、濃いのだ。「歌のかたちの詩」という歌曲集から「忘れないで」

kaz




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それでいいんだ 

 

演奏者自身が自分の演奏を楽しんでいなかったら、聴いている人はどうしたらいいのだろう?だからいいんだ。それでいい。

Stephen




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