ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

初歩でも芸術作品を・・・ 

 

別に頼まれたわけでも必要性があるわけでもないのだけれど、子ども用の教材を弾いたりしている。その根底には、どこかキャッチ―な曲で子どもの興味を持続させるという考えに賛成しかねるところが僕の中にあるのだと思う。ピアノ教育など、全く関係のない世界のことではあるけれど、「現在主流の教材とは具体的にどのようなものなのだろう?」という観点から多くの楽譜を購入して自分で弾いたりしているのだ。また、実際にブログにおいて文章を書く際に、教材に関して、あまりに無知では書きにくいことも出てくるのではないかという思いもある。

バスティン 日本語版 ピアノ名曲集 第1巻  監修・編集 ジェーン・バ   GP9Jバスティン 日本語版 ピアノ名曲集 第1巻 監修・編集 ジェーン・バ GP9J
(2007/01/01)
ジェーン バスティン

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「バスティン」という教材は合理的なのだと思う。指導法ノウハウなどに関しては無知の僕が、ただ弾いてみただけでは分からないことも多いが・・・

古典派の曲やバロックの曲、個人的には生徒が好もうが嫌がろうが、そのような曲は弾かせるべきだと僕は思う。このあたりをきちんと学習しておかないと、後々非常に後悔することになると感じる。自らの経験でもそのように言える。

でも、このような意見もある。「導入においては芸術的価値ある作品というよりは、子どもの興味の持てる曲を中心にレッスン計画を立てる必要性がある。ほとんどの生徒は、音楽の素晴らしさに開眼するのは、ある程度の年齢に達してからなので、それまではキャッチ―で、ある意味子どもが飛びつくような曲でつないでいくことが大事なのです」

そうだろうか・・・と思う。ブルグミュラー(25)やインヴェンション、ソナチネあたりのレベルになるまで、本当に価値ある教材というものは無いのだろうか?Jポップの曲などを教材としていいのだろうか?

僕は、基本的にはお金を貰って教えている以上は、なにかしらの結果を残す必要があると思う。このあたりは、アメリカ的というか、合理的というか、ドライな考えなのかもしれないが、ポップスなどでつないでいく、キャッチ―な曲でつないでいくというのは、お金が絡んでいる以上、どこかまずいのではないかと思う。

たしかに「読譜」から「基本的な曲」までの間、その学習過程の時期に、本物の芸術作品に触れるということの難しさ、そしてその芸術作品そのものが少ないということはあろう・・・

・・・と今までは思っていたのだ。でも購入した楽譜で素晴らしい教材だと思えるものに初めて出会った。

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(2006/02/02)
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このシリーズは、本当の導入段階を終えれば、すぐにでも芸術作品に触れられる利点があると思った。正直、「なんだ、初歩からでも芸術作品で学べるじゃないか・・・」と思った。基本的に旧ソビエトの作品から成り立っているようなところが特色なのではないかと思う。この本の中に、グリエールの「ロマンス」も収録されていて、自分で弾きながら、「楽譜はシンプルだけれど、なんていい曲なのだろう」と思ったのだ。ブログにグリエールのことを書こうと思ったのは、子ども用の楽譜を開いて弾いてみたからなのだ。

「いい曲がたくさんあるじゃないか・・・」

さて話題はそれるけれど、外国・・・といっても北米のことしか知らないけれど、グリエール作品、結構演奏されているように思う。本格的なリサイタルで・・・というのは北米でも聴いたことはないけれど、プレ・カレッジの演奏会(発表会)などで、初級者、中級者と呼ばれる人が弾いていたように記憶している。

久々にユーチューブの人の登場。この人もグリエールの曲を多く弾いているようだ。彼が弾いているのは、8つのやさしい小品 Op.43から「アリエッタ」・・・

楽譜は本当にシンプルなのだ。でも本当に美しい作品なのだ。

興味の持てる曲で・・・時には必要だろうが、それを中心にしてしまうというのは、マズイのではないだろうかと思う。このようなことを書くと、ピアノの先生から、また非難のメールが殺到するのかもしれないが・・・

kaz



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コメント

 

そんなことないですよ

逆にピアノ教師がピアノ曲の素晴らしい作品(初歩でも弾けるもの)を教えなければ、子どもたちが一生そういう作品があるなんてことを知らないで終わってしまうのではないかしら、と、危機感を覚えます。

「ピアノコスモス」のシリーズは1巻だけ使うことがありますが、芸術性の高い作品が多いのと同時に、連弾曲が含まれているのも大きな評価ポイントだと思います。
連弾はアンサンブルですから、やさしい曲でも「相手に合わせてもらう」のではなく、「呼吸を揃える」「ハーモニーやリズムを感じ取る」など学ぶことが多いです。

私はレッスンではほとんどポピュラーを扱わないからそう思うのでしょうかね。ポピュラーでも本当にスタンダードになってしまったような曲しか使わないし・・・。

最近は親から「知らないわからない曲ばかり弾かせる」とか、「もっと知っている曲をやってください」と言われることもあるのだそうです。
え~~~?!です。
生徒の親から「私はピアノを習ったことがないですが、子どもが弾く曲や、発表会でほかの方が演奏するクラシックの曲を聴いてクラシックも少しいいなぁと思うようになりました」
という話を聞いたことがあって、ああ、やっぱり伝える必要はあるんだな、って感じたことがありました。

なかつかさきこ #QFk3YRjk | URL | 2014/07/07 13:42 | edit

なかつかさま

「もっと知っている曲をやってください」・・・

そんな例もあるのですねぇ・・・ちょっと(かなり)驚きました。でも伝えていくことの大切さはあるのだと僕も思います。

僕が受ける「ピアノ教育界」の印象というものは、ピアノの先生のブログ記事、そしてメール、生徒や保護者からのメールです。ある意味偏っているのだと思います。実際には多くの先生が困っている(?)ような「やる気のない生徒」「なぜピアノを習っているのだろう?」と思うような生徒、そして困った保護者、このあたりの情報を僕は持っていません。「ピアノ教室潜入ルポ」をしているわけではないですから。なので、どうしてもピアノ教師に対して厳しい意見を持ってしまうわけです。

前の文章を投稿してから、ピアノの先生から4通のメールが来ました。4通というのは少ない感じですが、投稿してからの時間を考えると、とても迅速(?)な反応だとも思います。やはり「興味の持てる曲を弾かせて何が悪い?」「専門家になるわけではない。生徒が楽しんでいる、そのようなレッスンを何故非難するのか?」「音大卒ではないんですよね?素人の分際で現場の何が分かるというの?」というメールを頂くと、やはり思っていることは書いてしまいたくなるんですよね。

でも、実際にはこのような考えの先生は非常に少ないのではないかとも最近は思っています。こう思えるようになった・・・ブログを書いていて良かったなと思えるところです。

#- | URL | 2014/07/07 14:04 | edit

なるほどね

そうですね。どちらかといえば、「やる気がない生徒」ばかりに対応している先生にとっては、「何言ってるの」という記事だと思います。
そういう先生の気持ちも私はよくわかりますし。

「専門家にならないから、興味のもてる曲だけでいい」というふうには、私は思わないんですよ。
なぜか。
それは、私がそもそも、「専門家になりたいと思ってピアノを習ってきたのではない」人だからです。音大受験を決めたのも遅いです。でも、だからこそ、あまり知られていない曲もやっていてよかったな、と思うことは多々あります。

だって、専門家にならないのだったら、知っている曲が限られている人はますます、ピアノ習ってたけど知らない曲ばっかりになっちゃうんじゃないですか。もったいないなぁと思います。

なかつかさきこ #QFk3YRjk | URL | 2014/07/08 15:03 | edit

なかつかさま

生徒が練習してきたものを聴いて直す・・・

それだけではなく、何かを「伝える」という意味合いもピアノのレッスンにはあるのではないかな・・・などと思っています。

何を伝えるか・・・僕は「伝統」というものだと思っていますが、一般的には生徒自身が興味を示す範囲というものは狭い範囲であることもあるのではないかと思うのです。

kaz #- | URL | 2014/07/08 22:59 | edit

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