ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

留学という選択肢 

 

安定した人生・・・一流大学を卒業して一流企業に就職して・・・

このような人生観もいいけれど、20代前半で人生が決まってしまうというのもなんだかな・・・と思う。

若い時に、将来の生活ではなく、その時にしか経験できないことに、どっぷり浸かって、何かに自分の青春のすべてを捧げてみる、賭けてみるという人生があってもいいのではないかと思う。それが就職というものに結びつかなくても・・・

よくピアノを専門的に習うとか、専門の道に進むとか言うけれど、これは具体的にどのようなことなのだろう?意外と曖昧なのではないかと思ったりする。「専門」というのは、音大・・・ということになるのかと思う。専門的(?)レッスンに耐え、練習に耐え、そして音大へ進学・・・そう、この段階までに「趣味で弾く」ということではなくなってくる。

ではその先は?音大を目指して厳しい練習に耐えている人、耐えて合格した人、その人たちは音楽が好きだから耐えたのだと思うけれど、頭の片隅にはコンサーティストという姿を思い浮かべているのではないかと思う。「教える」という分野に命を懸ける・・・という人も中にはいるだろうが、有名音大になるほど、ピアノ科、そして演奏家コースと細分化されていくほど、そこに辿り着くまでにはコンサーティスト(ピアニストではない)という夢を一度は見るのではないだろうか?

現実社会では、華やかにライトを浴び、拍手喝采を浴びるコンサーティストになれる人は、ほんの一握り。各音大の就職率や就職先を見ると、現実的な「就職難」という問題が見え隠れしている。社会問題になってもいいのではないかと思うが、音大のピアノ科は裕福な家庭の人が多いのか、あまり社会問題として扱われないような気がする。

厳しい現実・・・

実際に「音大には行くな!」と助言している人(サイト)も多い。やはり現実的な厳しさがあるからだと思う。でも考えようによっては「安定した人生」=「レールの上を走る人生」というものを求めない人生というもの、ここに重きを置くのならば、自分の青春のすべてを、その時のすべてをピアノに、音楽に賭けて共に生きるという生き方があってもいいのではないかと思ったりもする。たとえ、賃金を得るための職業と、青春の全てとが結びつかなくても、青春の1ページを何かに没頭できる人生というものは素晴らしいと僕は思う。

将来の安定性というものと音大進学というものが結びつかないのだとしたら、それは逆に「夢を追いやすい」ということなのではないだろうか?発想転換・・・

高校生、いや小学生の時から○○商事に就職を目的とする生き方よりも、夢を追う、音楽を追う青春があり、そして生きていくことさえできれば、それは○○商事の人生よりも、幸せな人生であるかもしれない・・・

ピアノに青春を賭ける・・・これはアマチュアにはない発想なのかもしれない。音大出身者にしか持てない1ページ・・・

にもかかわらず、音大出身者としての自分の演奏、自分のピアノに対する熱意、熱いもの・・・これを感じさせてくれるピアノ教師の文章やブログがほとんどないというのは、少し(かなり?)残念なのだ。なので色々な事を書いてしまうんだなぁ・・・

日本の音大・・・そこに安定した就職、安定した人生というものを求めないのだとしたら、留学という選択もありなのではないかと僕は思う。僕は日本の大学(音大ではない!)を卒業し、就職した。まさに安定した人生だったわけだ。公務員だったし。でも、自分の夢を追ってしまったのだ。30過ぎに。家族を含め、全員が反対した。誰も僕の留学に賛成してくれた人はいなかった。僕はそのとき、「レール人生」から外れたのだ。

後悔はしていない。ただ一つの後悔は、「もっと若い頃に留学していればよかった」という思いだけだ。

日本の音大の他に「留学」という青春の1ページを加えてみてはどうだろう?むろん「ジュリアードの声楽は誰でも入れるのよ~」とか「アメリカの音楽院だったら初歩でも合格よ~」なんて誤った認識では困るけれど・・・

多くの場合、アメリカの音楽院に留学する日本人は、日本の音大の学部を卒業し、アメリカの大学院に進学することが多い。これは賢い選択なのだ。大学院は学部よりも授業の数も少ないし、英語で死にそうになる度合いも学部よりは少ないからだ。日本で学部を卒業していれば、アメリカでは基本的には大学院に進学することになる。

でも、18歳、19歳あたり、この時に異文化の中に身を置いてみるということは想像できないほどの財産を人生に与えてくれるものと僕は思う。

「ピアノの専門に進む」・・・これに「学部入学からの留学」という認識を、これからの若者に与えてもいいのではないか、そのような選択肢があってもいいのではないか・・・

「すべてを賭ける」ということは若いうちがやりやすい。年齢を重ねると、はやり慎重になってきてしまうのだ。皮下脂肪のように余計なものがついてしまう。「恐怖心」というものがね・・・

kaz



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