FC2ブログ

ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

スポンサーサイト 

 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

△top

ドロドロドロドロオペラ 

 

マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」は大成功でした。レオンカヴァッロの、このオペラの成功を意識して「道化師」というオペラを書いたとされています。「カヴァレリア・・・」の2年後に「道化師」は初演されています。その時の指揮者がトスカニーニだったことは知りませんでした。

「カヴァレリア・・・」と「道化師」は上演時間が短いということもあり、よく一晩の演目として一緒に上演されるのが普通です。同じヴェリズモ・オペラとしての共通点、「ドロドロ具合」「愛憎具合」という意味でも、続けて上演されても違和感はないところです。

もともと、オペラというものは、娯楽だったわけです。歌劇場は社交場的な場所でもあったわけです。歌手の妙技を堪能するという目的もあったのでしょうが、社交的な意味合いもありましたから、演目も現実感バリバリの内容は避けられていたわけです。妖精が出てきたり、お姫様が出てきたり、軽いコメディのようなものであったり・・・

ビゼーの「カルメン」の初演時の失敗は、この社交的な場に現実感がありすぎたのが原因らしいです。お姫様ではなく、煙草工場の女工、誘惑したりするし、とても品行方正とはいえない主人公、そして殺人・・・まぁ、現実的すぎたのでしょう。その現実感を強調するのがヴェリズモ・オペラのわけです。時代の要求というものあったのでしょう。オペラという娯楽の受け手が変化したというか・・・

「カヴァレリア・・・」もそうですが、「道化師」というオペラもドロドロ系のオペラです。本当の悪人もいなければ、教科書的善人も登場しません。まさにリアル社会とそこは同じです。

旅回り一座の座長、カニオと、その妻ネッダを中心に物語は進行していきます。ネッダはシルヴィオという男と不倫(また?)しているわけです。一座がその街に来るたび、二人は不貞行為(?)をしている。

「ネッダ・・・君は美しい・・・どこか遠くで一緒に暮らそう・・・」

「ああ、シルヴィオ・・・あたしはこんな旅回り一座に収まる女じゃない。自由になりたい・・・」

「ああ、あたしは、もうあんたのもの・・・」

そこへカニオ・・・「今の男は誰なんだ?お前の情婦は誰なんだ?俺のことをバカにしているのか?男の名前を言うんだ!」

「カニオ・・・芝居が始まる。仕事なんだ。お前は道化師だろ?今は現実を忘れるんだ。芝居をするんだ!」

ここでカニオのアリア、「衣装をつけろ」になるわけです。「俺は哀しみも怒りも苦しも隠しながら笑うんだ。それが道化師だから・・・俺は道化師だから・・・」と泣きながら歌う場面は、このオペラの聴きどころではないかと僕は思います。

「間奏曲」のあと、オペラの後半になります。村での一座の芝居です。実はこの芝居の内容は、アルッキーノとコロンビーナという二人の不倫、火遊びにコロンビーナの夫、パリアッチョ(道化師)が怒り狂う、コケにされる・・・という内容なのです。オペラの中での現実と一致するわけですね。カニオがパリアッチョ、ネッダがコロンビーナ、シルヴィオがアレッキーナと重なります。ここで聴衆は、劇中劇を聴くわけです。オペラを演じている人が、さらに劇を演じているという劇中劇・・・ここのシュールな感じが僕は好きですねぇ・・・

始めは「劇」を演じているのですが、劇中劇の台詞と現実が重なっていくわけです。「ああ、あたしは、もうあんたのもの・・・」「お前の情夫は誰なんだ?」「言うもんか、あんたは惨めな道化師なんだろ?」「本当はあたしはこんなところにいる女じゃないんだよ!」「俺は道化師なんかじゃない!俺はひとりの男だ!俺は人間の男なんだ!」「あんたの顔を見たかい?道化師じゃないか」「俺は男だ、道化師じゃない・・・」

聴衆(観客)は演技が白熱しているのか、真柏の演技なのか、それとも劇ではなく現実なのか、戸惑い始めます。

カニオがネッダを刺し、そして止めに入ったシルヴィオをも刺します。カニオがネッダの亡骸を泣きながら抱き上げるところで幕が下ります。

この「ドロドロ度」と「濃すぎる愛憎度」が僕は好きですねぇ・・・

動画は「カヴァレリア・・・」と同様、ゼッフィレッリの映画版です。カニオが劇と現実との見境がつかなくなり、「俺は道化師じゃない!!!」という叫び、訴え、そのあたりから終結部分までです。

kaz



にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

category: 未分類

tb: --   cm: 2

△top

コメント

 

ゼッフィレッリのオペラ映画というとヴェルディの2つを学生時代に何度もビデオや当時ちょっと流行ったレーザーディスク(笑)で見たのですが、カヴァレリア・ルスティカーナや道化師があったとは知りませんでした!。

カヴァレリア・・・は間奏曲をバレエ伴奏で時々使うけれど他は知らず、道化師はカニオのアリアを聴くばかりで全部を観たことは未だにありませんでした。ぜひ見てみようと思います。

ナツ #- | URL | 2014/06/24 15:03 | edit

ナツさま

ヴェルディの二つ・・・「オテロ」と「椿姫」でしょうか?美しかった~

レーザーディスク・・・懐かしいですねぇ、裏返すのが面倒なんですよね。

kaz #- | URL | 2014/06/24 15:47 | edit

△top

コメントの投稿

 

Secret

△top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。