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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

ドロドロオペラ 

 

「オペラって聴いてみたんですけど、何から聴けばいいんですか?」「オペラって何やら難しそうで・・・」「オペラって、とっつきにくいんですよね」

このようなメールが(何故か)集中した。おそらくコレペティのことを書いたからだと思いますが。

ベルカントの発声そのものが苦手という人は、やはりオペラはきついかもしれない。それは思います。僕もJポップの子ども発声というか、ビブラート皆無の声はとても苦手なので、もうこれは好き嫌いの問題だと感じます。無理に聴くこともないのでは?でも興味はあるんだけど、なんとなく入りずらいという人も多いようです。質問者が何故僕にメールをしてきたのか、声楽専門の人にではなく・・・それはある程度予測がつきます。専門の人に訊いてしまうと、難しげな専門用語満載の返答がくるのだと思うのでしょう。

僕は、「カヴァレリア・ルスティカーナ」というオペラは入門用にいいのではないかと思います。一つは1幕物なので短いから。そしてヴェリズモ・オペラだから。写実的ともいえる。王子様や御姫様の物語ではなく、市井の人々の物語です。映画版の存在も心強い。ゼッフィレッリのバージョンは、物語としても、その「ドロドロ愛憎模様」を堪能できると思う。この種のDVDは、いきなりCDだけで聴いたり、実際に高いお金を払って生を体験する前の予習兼娯楽として楽しめるのではないでしょうか。

「カヴァレリア・ルスティカーナ」とは、たしか「田舎の騎士道」のような意味だったと思う。舞台はシチリア島。トゥリッドゥという男は、ローラという人妻と不倫関係にある(すでにドロドロ?)。ローラとトゥリッドゥは、かつて恋仲だったのだが、ローラはトゥリッドゥが戦争に行っている間、街の有力者であるアルフィオと、さっさと結婚してしまうんですね。トゥリッドゥは仕方なく(?)サントゥッツァという女性とつきあうわけです。まぁ、二人はうまくいっていたわけなのだけど、ローラの誘惑により、すべてが破壊されてしまうわけです。

「亭主がありながら・・・私の最愛の人を奪うなんて・・・憎き女ローラ!!!」となるわけです。ちょっとサントゥッツァは情念が濃すぎるというか、真面目というか、「心ここにあらず状態」のトゥリッドゥを追いすぎてしまうわけです。「こんなにあんたを愛しているのに・・・」そして彼からは「そういうところが鬱陶しいだよ」と突き飛ばされてしまう。サントゥッツァは、よく地面に突き飛ばされて泣く女でもあるんですね。

ローラには、あまり罪の意識もなく、「ミサは罪のない人が行くのよ。私は罪がないから・・・」などとサントゥッツァに(ぬけぬけと)言ったりする。トゥリッドゥも「教会にまでなんで尾行してくるんだ、うるさいんだよ」とサントゥッツァは、またまた突き飛ばされてしまう。「ひどい・・・こんなに愛してるのに・・・呪われた復活祭になるがいい・・・」激情のあまり、彼女はローラの亭主、アルフィオにすべてを話してしまうわけです。まぁ、告げ口でしょうか、当然「許さん・・・死をもって償って頂こう。この私をコケにするとは・・・」となるわけです。音楽も激高していきます。ここで美しい「間奏曲」が演奏されるわけです。この音楽はミサを表しているのだと思いますが、ドロドロの最中の音楽だと思うと、シュールな感じもします。

人々がミサが終わり、教会から出てきます。トゥリッドゥは酒を交わし、歌います。いつものようにアルフィオにも酒を勧めますが、いつもと様子が異なる。ローラもトゥリッドゥも「ばれた!」と察する瞬間です。「決闘だ。裏の葡萄畑で待っている」・・・トゥリッドゥは、自分は殺されるかもしれないと悟るわけです。浮気の代償は大きかったですね。「ママ・・・僕が帰らなかったら、そしたらサントゥッツァのことを頼みます」と酔ったふりをして、母親に最後の別れを告げます。

街の娘が「トゥリッドゥが殺された・・・トゥリッドゥが死んだ・・・」と泣き叫びながら走ってきます。そこで幕が下りるわけです。

なんというか、単純な愛憎ドラマなわけですね。このオペラは実際に起こった事件をもとにしているとか・・・

動画は、ちょうど「間奏曲」が終わり、人々が教会から出てくるところから、最後までの部分。つまりこのオペラの後半部分になります。ゼッフィレッリによる映画版です。いちいち台詞などを予習しなくても、あらすじを知っていれば、「大体こんなことを歌っているんだな」と予想はできるわけです。音楽の力により、単純なドロドロ愛憎劇も心を揺さぶるものになるわけです。

なーんてね・・・

kaz



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