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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

ラフマニノフは引き算の美学 

 

ラフマニノフは13度が届いたのだそうだ。大きな手の人ということは知っていたが、そこまでだったとは・・・

13度も凄いが、それよりも驚異的なのが柔らかさ。2の指でミ、3の指でソ、そして5の指でド・・・つまりハ長調のミソドを弾く。3本の指を離さずに、下をくぐらせ、5の指のドの上のミを親指でポンと弾く・・・ラフマニノフは軟体動物だったのか?

コンポーザー・ピアニストであったわけだから、他人に演奏してもらう目的の他に、自分で演奏するということを前提にピアノ曲を生み出していたのだろう。なので一般人(?)には困難な箇所が出てくるわけだ。「届かないんですけど?」

音が多く、さらに広いので、ラフマニノフ作品の演奏、時にカオス状態になるような気がする。音のカオスになってしまう・・・そこが難しいところだろう。

歌曲の場合はどうなのだろう?日本人(東洋人)歌手にとって、ピアノにおける「届きません・・・無理です・・・」のようなことはあるのだろうか?おそらくロシア語ということが最初の難関になるのかもしれない。声楽の世界においてはイタリア語、ドイツ語などと比較すると一般的な言語ではないだろうし。

ラフマニノフ歌曲を聴いていると、その魅力は、やはり陶酔のメロディー・・・ということになるのだと思うが、もう一つに「引き算の美学」のような魅力を感じる。最高潮に盛り上がった箇所、音も最高音・・・おそらく、そこで朗々と声を張り上げ、盛り上げてもいいのだろうが、そこをあえてピアニシモ、メッザヴォーチェで・・・という美学。これは歌手にとっては難関、拷問(?)なのかもしれない。ピアノ弾きにとって「届きません」「音のカオスになってしまうんですけど?」みたいな難しさ。

「これ無理・・・」と普通だったらなる。でも自然に弾いてしまう人もいる。ラフマニノフ自身がそうだった。歌手でもいるんですね。この高音で弱声は無理だろうというところを自然に・・・という歌手。引き算の美学を、最高難関箇所で、あえて実現してしまう歌手。ニコライ・ゲッダがそうだったかな?


「ここは素敵♡」 Op.21-7

ここは素敵な場所
見て!向こうを・・・
燃えるように輝く河と
色とりどりの草花の絨毯
白い雲・・・
ここには誰もいない
ここにあるのは静けさだけ
神と僕だけ・・・
そして君・・・
ここは素敵♡




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category: リサイタル 2018

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