ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

パズルの一片 

 

パズルの一片のようで、その場では解決できないのだが、心の中に保存しておけば、そのパズルが、ある時、偶然に形になる。なんとなく日常生活において、そのようなことは度々ある。忘れてしまうことも多いけれど。

今朝偶然にテレビで観た光景。日本人歌手、この人はカウンターテナーなのだが、ウィーン国立歌劇場にデビューするという話題だった。日本人のカウンターテナーとしては初めてだとか?快挙・・・なのではないかと思う。その歌手が衣装をつけた状態で、女性にこう言う。その女性はオペラハウスのスタッフなのか、歌手なのかは分からない。西洋人だ。「僕、この歌劇場、今日がデビューなんだ」女性はこう答えるのだ。「成功するに決まっているじゃない?」と。日本人だったら、普通、このような時、「頑張って!」と言うのではないかと思った。頑張って・・・がいけないわけではない。成功に決まってるでしょ・・・は素敵な言葉だ。でもこの反応は一般的な日本人とは違うなと。この小さな違い、色々な事にもリンクしているような?

この時の西洋人女性の言葉はパズルの一片として僕の中に入ったのだ。むろん、そのパズルはすぐには完成はしない。でもこれって意外と大事な一片なのかもしれない。

ピアノ指導法、奏法、このようなこと、いや、ピアノに限らずだと思うが、あることを身につけたいとか、自分に不足していると感じたら、一つの「こうであるべき」ということを集中的に、無批判に取り込もうとするだけではなく、少しの懐疑心をも含み、自分の中に入れておくことも必要なのではないかと思う。完成はいつになるかわからないけれど、○○法というものに猪突猛進というか、素直に学ぶという姿勢だけではなく、ただパズルの一片を入れておく・・・熟させておくみたいな?

小さなことなのだ。例えば、「楽譜に忠実?クラシック音楽だもの。当然よね。ピアノと書いてあるから弱く弾かなきゃ」無批判に実行してしまうのではなく「ショパンの演奏って即興的要素もあった?えっ?ショパンを弾く時、そのことはどう自分の中で処理するんだろう?だって楽譜に忠実・・・なんでしょ?えっ?ヴァリアントって何?」このような疑問はパズルの一片なのだ。「弱く?それってもしかして相対的なことなのでは?だとしたら、どこの部分に対してのピアノ?書いてないし~」すべてパズルの一片なのだ。否定してしまわず、また安易に「これで納得!ショパンの演奏法」といった本に盲目的になってしまうのでもなく、ただ入れておく。そうすれば、ある時、ピアニストの言葉とか、なんでもないような情報、音楽以外の芸術などから、その疑問が自分なりに納得できる形でパズルの形になっていくかもしれない。

「成功するに決まっているじゃない?」この言葉、非常に「日本人的発想ではないな」と感じた。つまり西欧的反応だなと。これがパズルの一片になったわけだが、別に入れておいた別のパズルと重なった。もし、成功するに決まっているという言葉が、日本人や東洋人らしき人から発せられたら僕はどう感じただろうと。

西欧的、ここには西欧の歴史とか文化とか宗教とか、そのような多くの事柄が含まれている感じで、それが「我々とは違う」という感覚に結びついている。もしその言葉を東洋人が発したら、その人の国の背景というよりも、「その人という個人」の独自性に着目してしまうだろうと。国とか歴史、文化ではなく、その人個人という感覚?なぜ西洋人、金髪、青い目・・・みたいな人だと、全体的な観点になり、黒髪、黒い目の東洋人だと「個人」みたいな感覚を僕は持つのだろう?

おそらく、日本人と見た目の変わらない東洋人に関しては、無意識に日本人化してしまい、その上で、日本的感覚との比較をする。西洋人の場合は、最初から異人さん、違う所の人という感覚があり、その人個人というよりも、より大きな要因、文化とか、そのような観点で比較をする。それは僕が日本という島国で育った日本人だから・・・

パズルの一片として、見た目からは西欧人のように違いは判断できないけれど、韓国とか中国の演奏家は、どこか日本人の演奏家とは違うと感じていた。共通しているところもある。勤勉さとか緻密さのようなもの、いい意味で演奏に反映されている。でも日本の演奏家とは明らかに演奏そのものが違う。どちらが上手とか正しいとか、そのようなことではなく何かが違う・・・のだ。

喜怒哀楽、ラテン系、例えばイタリア人などは激しかったりする。リアルな友人関係から考えてそう感じる。もしイタリア~ン的反応を、韓国の人がしたら?やはり韓国人だからというよりは、その人、個人の個性として感じるような気がする。

もし日本から他国へ・・・という基準の発想を僕が捨てたら、パズルの一片はどのように完成されていくのだろう?また新たなパズルの一片が加わった。

kaz




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