ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

さあ、ショパンを弾こう! 4 

 

ショパンはオペラ、ベルカント・オペラがとても好きだったようだ。ショパンの伝記を読むと必ず出てくるのが、ジュディッタ・パスタとかマリア・マリブランといった当時の名歌手のこと。彼女たちの至芸に酔ったショパン、ノクターンなどを弾いたり聴いたりしていると、なんとなく想像できたりする。ショパンはピアノ曲の人とされていて、確かにそうなのだろうが、ピアノオンリーの人ではなく、むしろベルカントの人だったのかもしれない。

むろん、祖国ポーランドは常に心にあっただろうが、ベルカントの国、イタリアにも憧れていたのではないだろうか?

パスタやマリブランといった当時の名歌手の歌唱、むろん音源など残っていないので、ショパンの演奏同様、それは想像するしかないのだが、想像以上に闊達で魅力的な歌唱だったのではないかと僕は思っている。

チェチリア・バルトリに「マリア」というアルバムがある。マリア・マリブランが当時歌ったオペラのアリアなどを復活させている。今では忘れ去られてしまった曲。聴いた印象では、相当技術的にも難しそうな曲だと感じる。

光っているのはベッリーニのアリア。ベッリーニは現在でも有名だが、やはり生き残る曲というものは素晴らしいのだろう。

バルトリはこのアルバムで「ノルマ」のアリアを歌っている。彼女は一応メゾ・ソプラノであるので、これは現代では異例のことだろう。この曲はソプラノ、それも、かなりのコロラトゥーラの技法を必要とされる曲だからだ。バルトリは見事に歌いこなしているが、やはりマリア・カラスの歌唱を凌ぐというわけにはいかない。

それでも、この「マリア」というアルバムは一つのメッセージ性があるように思う。それは当時の名歌手、マリア・マリブランのような歌手たちは、「私は高音域専門です」的に声種でレパートリーを厳密に限定するようなことはあまりなく、下から上まで響く声を持っていたのではないかということ。現代のスター、例えばソプラノだったら中音域などスカスカ(?)の人もいたりする印象を持つ。ここが個人的には不満を感じるところなのだ。

上から下まで・・・マリア・カラス、そして彼女以前の歌手たちは、そのような特性があったように思う。ローザ・ポンセルの歌唱などを聴くと、輝かしい高音、迫力ある中音域、さらには低音域まで圧倒的な声を聴くことができる。

マリリン・ホーン、シャーリー・ヴァーレットといった歌手にも「上から下まで」という魅力を感じるが、現代でその技法、伝統を再現できるのは、やはりバルトリ・・・ということになるのではないかとも思う。彼女のこのアルバムでの歌唱は、充分にマリア・マリブランの、つまり、ショパンの時代の芸術を彷彿とさせる。

声楽専攻の学生でもショパンのピアノ曲は聴いたり、あるいは弾いたりするのではないかと思う。では反対はどうだろう?ピアノ科の学生はベッリーニのアリアを聴いたりするのだろうか?

ショパンとベッリーニ、かなり密接な関係であるように思うが・・・

kaz




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