ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

中傷と感想 

 

「ピアチェーレの演奏会で実際に、あなたの演奏を聴きましたが目茶目茶じゃないですか」「その程度のレベルでよくリサイタルなんてできますね」

このようなメールを読んだとき、僕は中傷メールだと解釈した。解釈というよりは、瞬間的にそう感じたというか。このメールの送り主が、実際に演奏会を聴いたのかどうかは分らないが、聴いていたと仮定してみる。実際に聴いて「目茶目茶である」と判断した根拠がその人にあるのならば、それは中傷ではなく、否定的ではあるけれど、それは感想なのではないか・・・

感想であるのならば、僕が中傷メールと決めつけて、ブログにそのことを書くということは、メールの送り主に失礼なのではないか、せっかく感想を述べてくれたのに・・・

たしかに演奏に対しての印象というものは主観的なものもあると思う。世界的な演奏家のパフォーマンスに退屈することもあるだろうし、アマチュアの、しかも未熟な演奏の何かに心惹かれるということもあろう。人それぞれというか・・・

でも、僕はメールを読んだ瞬間、中傷だと感じた。「イヤな気分でしょ?いい気味ね」みたいな送り主からの攻撃という印象を受けたから。

畑 義文というテノール歌手がいる。主に関西方面で地道な活動をしている方だ。この人のCDを3枚持っている。どれも日本歌曲、抒情歌を歌っている。

最初に聴いたのは「日本のうた」というCDで、「初恋」とか「荒城の月」のような日本歌曲や「琵琶湖周航の歌」「見上げてごらん夜の星を」のような抒情歌のCD。日本の歌を、あまりにオペラ的に歌われたり、ディクションが不明瞭だったりする歌唱はあまり好きではない。そのような点から畑氏の歌唱に非常に好感を感じた。「とても素敵だ・・・」と。

あまりに素晴らしかったので、次に発売された畑氏のCDも迷わず購入した。「シクラメンのかほり~新しい日本のうた」というCDで、タイトルから分るように、歌謡曲とジャンル分けされる曲が歌われていた。「少年時代」とか「なごり雪」とか・・・

非常に素晴らしかった。またまた続いて発売されたCDも購入した。「昭和のうた」というCDで、主に懐メロというような曲が集められていた。「長崎の鐘」「憧れのハワイ航路」等々・・・

これら3枚のCDは僕の愛聴盤だ。3枚目の「昭和の歌」のCD解説書に、畑氏自身が文章を書いていた。前作「シクラメンのかほり~新しい日本の歌」に対する反応だ。

「改めて曲の素晴らしさが心に染みた」このような反応もあった。僕もそう感じた。でも否定的な反応もあったらしい。「あの歌はこんな曲ではない」「許せない!」

実際に畑氏の歌唱、CDを聴いての反応で、そう感じた根拠があるのだろうから、この反応は中傷ではなく感想なのであろう。だとしたら、畑氏が「流行歌の難しさを改めて感じ、正直しばらく落ち込んだ」などとCDの解説書に自ら書くのは、せっかく感想を述べてくれた人たちに失礼なのだろうか?

歌っていた本人に「許せない」なんて感想を送る人を僕は許せない感じだが・・・

「目茶目茶じゃないですか、その程度でリサイタルだなんて・・・」
「あの歌はこんな曲ではない、許せない!」

これは中傷なのか、感想なのか・・・



20年以上歌手生活を送ってきた。今だに歌の何を伝えるべきか悩んでいる。「新しい日本の歌」を聴いてくださった方から嬉しい反響をいただく一方、「あの歌はこんな曲じゃない」「許せない!」等々ショッキングな言葉をいただくこともあった。流行歌の難しさを改めて感じ、正直落ち込んだ。

が、今回「昭和のうた」を歌っていた先達の歌を聴いて勇気づけられた。歌謡曲とはいいながら、歌曲に近い歌い方をされている。これでいいんだ。意を強くして臨んだ。彼方に高くそびえ、輝いている先達の歌。バッハやシューベルトと同じように、私の大切な宝物になった。

    畑 義文

kaz




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コメント

 

kazさん♪こんにちはo(^-^)o/

人気者ゆえ、なのでしょうが、こういうコトは嫌ですね。


それにしても、中傷も感想も、相手が不快に感じるような内容をわざわざ語気を荒げて伝える必要があるのでしょうか。


下記は、ワタナベ薫さんのblogからの引用です。


『極論言えば、良いとか悪いとかの判断は、

「見方」と「視点」の分だけあるもので、たった一つの

判断基準で、なかなかわからないものなのです。

それに、「相手が間違っている」と思った時点で、

自分の視点は、非常に狭量になってしまいがち。』


http://ameblo.jp/wjproducts1/entry-12193973557.html



一つの視点からでしか、視ていないのに、自分の正義を振りかざすようなメッセージ。

そういうヒトほど、実は、自分自身も枠にはめて生きづらくなっているんですよね。

これは音楽に対しても同じコトだと思います。
自分に合わない・・・と思えば、そっと立ち去ればいいのに、と切に願います。


私は、kazさんの演奏ダイスキですし、来年もワクワク楽しみにしています♡


kao #- | URL | 2016/12/21 12:35 | edit

kaoさま

コメントありがとうございます。人気者・・・かどうかはともかく、読んで不快にはなります。そこが狙いなのかもしれませんが。

色々な意見、考えが存在するということで、自分を納得させようとしますし、否定的な感想(中傷?)に関しては、悪意を感じるという点で、納得するのが難しかったします。

立ち去ってくれればいいのに・・・

そう思います。でもそのような人ほど粘着質だったりするような?

kaz #- | URL | 2016/12/21 13:41 | edit

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