ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

マダム・フローレンス! 

 

「心がなくては機械だし、理性がなくては人ではないし、技術がなければアマチュアに過ぎない」これは、たしかホロヴィッツの言葉だったと記憶している。名言というよりは、暴言?少なくとも、アマチュアにだって夢はある。

「おばあちゃんの夢はオペラ歌手になることだったのよ」「え~?知らなかった。おばあちゃん、そんな夢を持っていたんだ」「若い頃はそれなりに夢見て勉強したものよ・・・」まぁ、夢破れて・・・というか、幸せな結婚をし、平凡ではあるが、充実した人生を送ってきた。可愛い孫にも囲まれて。よくある風景なのかもしれない。

でも、もし、このおばあちゃんが、莫大な遺産と、裕福な男性との結婚によって、ニューヨーク社交界の華・・・となってしまったら?

マダム・フローレンス・・・

かつてはオペラ歌手を夢見ていた。夫はフローレンスの夢を実現させようとする。自分には力がある。妻にも財力がある。上流階級の人たちを招いてのサロン・コンサート。

「まぁ、奥様、素晴らしかったですわ」「奥様には才能がございますのね?」

社交辞令という言葉がある。でもマダム・フローレンスは本気になってしまった。普通だったら、「若い頃は・・・」とお茶でも飲みながら孫に語っているのだろうが、マダム・フローレンスには財力と社交界での地位があった。

「カーネギー・ホールで歌ってみたい・・・」「君ならできるさ!」

この映画は現在公開中なので、これ以上は語れないが、この映画は実在した人物、フローレンス・フォスター・ジェンキンスの物語だ。彼女の歌唱は、なんと言うのか、ある意味「突き抜けていた」のだ。未熟とか下手とか、そのようなものを超えていた。

本人は、いたって真面目。でも聴いている方は、その突き抜けた歌唱に圧倒されてしまう。「感動」というものとは違う。でも「強烈」だったのだ。76歳、カーネギー・ホールでのデビュー・リサイタル。著名人を含む多くの聴衆がマダム・フローレンスの歌唱を聴きに詰めかけた。

映画では彼女を「絶世の音痴」と表現しているが、彼女の音源(残っているのだ!)を聴くと、「音痴」というのとは違うように思う。高音を絞り出そう(!)としても、高い声が出ずに、はるか下の音を歌っているだけだ。まぁ、これを音痴と言うのかもしれないが、普通の箇所(?)は普通に歌っているような?

映画そのものは実に素晴らしいように思う。でも人前で演奏をするアマチュアにとっては、何か考え込んでしまうようなところもある。

現在公開中・・・

kaz




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