ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

「どんなに愛していたことか・・・」 

 

ピアノを辞める理由、「先生が嫌い」「練習が嫌い」「上手くなりそうにもない」「忙しくて」「勉学、進学との兼ね合い、優先順位として」・・・と、まぁ、色々とあるだろうが、自分の経験からすると、そのような理由の他に「将来図が描けない」「希望が持てない」というものがあったように思う。

「一応合格ね。次の曲を練習してきなさい」ピアノのレッスンって、意外とその繰り返しだったりするのではないだろうか?人前での演奏、それは年に一度の発表会。「ねぇ、しっかりしてよ?間に合うの?」・・・ピアノなんて嫌いだ!!!

子どもだって将来図はシビアに描くものだ。ピアノ、嫌いというほどではないけど、このままレッスンを受けて練習して、一年後、二年後、それは自分にとって心躍るものだろうか?少しは今よりも上達しているかもしれないけれど、でも心躍るというものでもない。つまらないな、魅力があるものでもないな、辞めよう・・・

発表会の選曲。いきなり「何が弾きたい?」とその時だけ言われても生徒は困惑するのではないだろうか?日頃、「ハイ、次の曲」という感じでは、困るだろう。日頃から「課題をこなす」とか「曲を仕上げる」ということだけではなく、子どもなり、生徒なりのサウンドどして表現する独自の世界観をレッスンで育んでいるだろうか?

レッスン室でのホームコンサート、どんなに初歩と思われる生徒でも、15分とか20分のステージを経験させる。「曲を弾きこなす」ではなく、その生徒なりの世界観、独自の世界を音楽として表現させてみる・・・

「ねぇ、間に合うの?」ではなく、どんなにシンプルな曲の組み合わせでもいいから、音世界として表現させてみる。「お友達とか御両親を呼んで弾いてみない?あなたの世界をその人たちに伝えてみない?」みたいな?「そろそろやってみない?」みたいな?

曲を弾く、仕上げる・・・それだけではなく、音楽の持つ力、初歩でも中級でも、それは表現できるのだと日頃のレッスンに組み入れていく。「あなたの世界」「あなただけしか表現できない音世界」・・・

一年に一度の発表会とは別に、ステージ経験、曲を・・・ではなく音世界。コンクールに出場させて・・・それもいいのかもしれないが、それよりもレッスン室、教師の自宅でのホームコンサート。

子どもって純粋で無邪気?そのような面もあるのかもしれないが、人間の本質に迫る想い、感情は感じている可能性はあるかもしれない。「死ぬほど愛した」とか、そのような感情、それを音として表現した曲に寄り添うということは子どもにはできないというのは違うような気がする。自分の経験から判断するとね。

「どんなに愛していたことか」

僕があなたをどんなに愛していたのか
あなたにはわからないだろう

こんなにも美しく、心に描き、そして生きて、そして死んで・・・
そうしてまであなたの影を追い続けた

そんなふうに僕はあなたを愛した

子どもには無理な世界なのだろうか?上達して専門的に学んで難関音大を目指す人だけの世界なのだろうか?プロだけに開かれた世界なのだろうか?

「ねぇ、そろそろあなただけの世界を発表してみない?世界中であなただけしか表現できない世界、皆さんの前で演奏してみて伝えてみない?」このようなホームコンサートをしてくれる教師がいたらいいなぁ・・・と思う。

もし、子どもにもそのような世界があるのだとしたら、気づかないで「ピアノ・・・さようなら」では寂しいようにも思う。

kaz




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コメント

 

つたえること

私がこれからうちの生徒たちにやってもらおうとしていることが、まさにkazさんの記事のようなことです。
それを1年に1度の発表会でやろうとしているので・・・無謀ですが。

こどもたちからどんな選曲が出てくるか・・・。なんだかワクワクします。演奏者としての生徒さんたちのステージを、私が見たい聴きたい。そんなふうに思います。こ

なかつかさきこ #QFk3YRjk | URL | 2016/12/12 16:47 | edit

なかつかさま

1年に一度の発表会で・・・

無謀ではないと思います。素晴らしいことではないですか?当たり前のことではないですか・・・そう思います。

「なぜ練習しなければいけないのだろう?」「なぜピアノを習っている(弾いている)のだろう?」このようなことにも直接つながってくるのではないでしょうか?

kaz #- | URL | 2016/12/12 18:44 | edit

ありがとうございます!

そうですね。先生が「無謀だけど」なんて口にだしちゃうと無謀に思われてしまう。

素晴らしいこと、当たり前じゃないですか、そう言っていただけて嬉しいです。

どんな初歩の人でも、ちいさな子でも、その人の音楽の世界がきっとある。本人も見えているのに気づいていないかもしれない・・・。
それを引き出すお手伝いをするのが先生の仕事なのかな。

kazさんの言葉に励まされました。

なかつかさきこ #QFk3YRjk | URL | 2016/12/21 14:37 | edit

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