ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

揺らぎ 1 

 

先程「揺らぎ」についてメールを頂いたので、そのことについて考えたりしている。揺らぎ・・・大雑把に言えばテンポの微妙な揺らぎのことだと思う。僕の演奏を実際に聴いた人の感想の中で最も多い表現が「歌のように弾く」というもの。指の動きのようなメカニックに関しては誰も何も言ってくれないが、「歌みたい」とか「感情をどうやって込めるの?」みたいなことはよく言われる。

自分の演奏に関して、なんとなく感じるのは「揺らぎ」があるのかも・・・ということ。別に意識してそのように弾いているとも思えない。「さあ、次で揺らぐのだ!」などと思って演奏しているわけではない。でも、揺らいで聴こえるということは、機械のようではない・・・ということだとも思っている。

どうしても刻んでしまう、ただ音を並べているような演奏になってしまう・・・この悩みを持つ人は非常に多い。音楽に揺らぎがないというか?ブンチャッチャッ・・・と刻んでいるように聴こえてしまう?

テンポの微妙な揺らぎ、伸びたり縮んだり、これを「アゴーギク」と呼ぶ。ルバートもアゴーギクの一種だと思う。これが苦手?たしかに揺らぎがないと、演奏は機械的になるか、「教えられたように弾いています」とか「印刷されているからそのように弾いています」のような演奏になってしまうかもしれない。

「どうやって揺らぐの?」

この問題は実に悩ましい。僕はピアノ教師でも何でもないので、そんなことは教えられないし、そのような知識もない。でもなんとなく○○なんじゃないかなぁ・・・的な個人的思い(見解などと重いものではない)はある。ツラツラと綴っていってもいいのかもしれない。

機械的に聴こえる理由の一つに、タッチが一律ということがあるように思う。けれど「タッチについて」とか「○○奏法」などということは僕は書けない。でもこうは思う。揺らぎが感じられない、どこかブンチャッチャ演奏には何かが欠けている。それは「抑揚」というもの。これは揺らぎも関係しているものと思う。

揺らぎが欠ける・・・そうなると、すぐにアゴーギク・・・つまり伸び縮みとかテンポの問題となりがちだが、そこには音そのものの遠近感も欠けていることが多いように思う。強弱・・・なのだが、強弱というよりは遠近感。音を薄くしたりとか?タッチとか?

アゴーギクと音の遠近感不足が情緒不足演奏を生み出している、つまりミックスされた問題というか、問題はリンクしているのだ。

現代の演奏家よりは、往年の巨匠の演奏を聴いてみると、実に揺らぎの素敵さを感じることが多い。

「アゴーギク」という言葉を生み出した人はフーゴー・リーマンという人。この人の弟子にイグナツ・フリードマンというピアニストがいる。彼の演奏、とても揺らぐ。そして音の遠近感というのだろうか、音色が実に多彩だ。残念ながら、フリードマンの演奏を聴いて真似してみたからといって(真似できるか?)すぐに揺らぎ演奏になるわけでもないと思う。そんなに世の中は甘くはないと思うし。でもフリードマンの演奏を聴いて、どう感じるか?「あら、なんて素敵なの!」と感じるか、「なんだか古臭いというか、今のピアニストと違っていて違和感を感じる・・・」と思うか。もし「素敵♥」と感じるのだったら、揺らぎそのものは感じているのではないだろうか?

具体的な方法は先生に質問してみましょう。

kaz




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