ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

デュエット 

 

昔からバーブラ・ストライサンドは好きだった。歌手としても女優としても。歌手として、その際立った特色としては、不用意さが微塵もないということかと個人的には感じる。すべての音に念が入っているというか、計算されたコントロールがある。それはフレーズのシェイプということでもそうだし、一つの音、発声し、その音が終わるまでの音単位でもそう。薄く繊細に入る。そして音を切る瞬間にも薄く繊細に着地する。次の音までに休符があっても、次の音は、前の音の着地のニュアンスも考えて入ったりしている。このことによって、長いメロディーの計算されたラインが発生する。表現として「伸びやか」という印象になる。不用意なアタック音が皆無というか?なんだか稚拙な言葉を並べているようだ。演奏の特色を文字で表現するのは僕にとっては非常に難しいものと感じる。

この特色は、彼女が初めて歌を録音した時から備わっている。13歳の時の録音。むろん、バーブラは正規の音楽教育とは無縁の人だから、これは天性のもの、そして幼い頃に彼女が憧れていた歌手たちから聴いて盗んだというか、自然に身についたということだとも思う。おそらく、聴いて、その歌唱なり演奏を成り立たせている要素のようなものを感じる能力があった。そしてそれを具現化する能力もあった。

「パートナーズ」というバーブラが男性歌手とデュエットしたアルバムを聴いて、ソロよりも、むしろ他の歌手とのデュエットにおいて、バーブラの特色が極まって聴こえてくるのを発見した。バーブラの声や歌い方と相性の合う歌声というものがある。個人的にはスティービー・ワンダーやプレスリーとの相性がいいように思った。むろん、バーブラとデュエットをするくらいの歌手なので、下手な歌手は一人もいないのだが、どうしてもバーブラと比較してしまうと、歌い方があっけらかん・・・と感じてしまう歌手もいるような気がしてくる。

マイケル・ブーブレ、この歌手は「パートナーズ」でバーブラとデュエットしていた歌手の一人だ。幼い頃、祖父の歌うスタンダードを聴いて育ったらしい。おそらくマイケルにとってはバーブラは憧れのような存在というか、雲の上の人だったのだと思う。非常に下積みの長かった人だ。たしか、売れなくて10年くらい漁師をしながら歌っていたんじゃないかな?デイヴィット・フォスターに認められてメジャーになった人で、若いながら正統的な実力派という印象がある。デイヴィット・フォスターを通じてバーブラと知り合ったのではないだろうか?

マイケル・ブーブレとバーブラ・ストライサンドのデュエット。僕は、どうしてもバーブラばかり聴いてしまう。このデュエットに関しては、バーブラの歌声の印象しか残らない。これは僕がバーブラファンでブーブレファンではないということだけが理由ではないと思う。何かしらの理由があるのだ。ある要素、歌唱を際立たせるような、ある要素のようなものが存在していて、それがバーブラの方が意識的にアピールできている印象がある。むろん、ブーブレも上手いのだ。聴けば分かると思うけど。でもブーブレは「上手い」がバーブラは「素晴らしい」と感じる。ここにはある要素というか、明確な「何か」(言葉としては矛盾しているかもしれないが)が存在している。

聴く・・・これは誰でもできることだ。でも聴いて、その歌唱なり演奏が素晴らしく聴こえる理由までも聴きとるということは、もしかしたら誰にでもできることではないのかもしれない。

① 二人とも同じように上手だなぁ・・・と思う。
② バーブラの方がいいかな・・・とは感じる。
③ バーブラの歌唱の特色を明確に感じることができる。
④ バーブラの歌唱を際立たせている要素を自分のピアノに当てはめるという発想が可能。
⑤ 具現化しようと練習してみる。それが練習だという認識を持っている。

聴く→弾くという間に④とか⑤があればいいのかもしれない。普通は聴くって①と②だけで終わってしまう?聴くことと自分が演奏、練習するということと、どこか分離してしまう人は②か、せいぜい③で終わってしまって、その先の発想がないのかもしれない。もしかしたら③は能力なのか?聴くことは誰にでもできるけれど・・・

バーブラは現在、たしか74歳。この動画は2年前の動画だ。

72歳かぁ・・・

kaz




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category: Barbra Streisand

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コメント

 

ブブレちゃん!!

kazさん、こんにちは!
マイケル・ブーブレ、大好きなんですよ〜(≧∇≦)まさかkazさんのブログでブブレちゃんの話題が出るとは!と興奮して思わず書き込みます。
このバーブラとの動画は、毎年恒例のブブレちゃんのクリスマス番組(クリスマスシーズンになるとYouTubeでこれらを観るのが楽しみです。)の一部ですね。
まるで劇中のセリフを話すように歌うバーブラが印象的です。

「パートナーズ」のアルバムは知らなかったので調べてみたら、豪華メンバー、名曲揃いですごくいいですね!
kazさんはもうチェック済みかもしれませんが、アルバム録音風景の動画もありました。
http://youtu.be/6t7bqGEw-C4
(上の動画の中でブブレちゃんも、バーブラの歌の特徴について同じことを言ってますね。)

バーブラの「パートナーズ」のように、トニー・ベネットの「デュエッツ」もいいですよ。
デュエットするお互いがリスペクトしあって、楽しんで歌っているのが伝わってきます。おなじみの名曲が洒落たアレンジになっているところや、バックバンドのさすがのクォリティも聴きどころですよね(*^_^*)

ふわふわ #DL0dExLA | URL | 2016/06/27 14:58 | edit

ふわふわさま

ブブレちゃんというのですね?それは知らなかったです。記事を書きながら、「マイケル・ブーブレのファンは多いのだろうなぁ、もしこのブログを読んだら激怒するのかな」などと心配しています。でも、相手がバーブラならいいかな・・・とも思ったり。

トニー・ベネット、大好きです。盛り上がりで「抜く」ところなんか、バーブラと似ているなと思います。思いがけない劇的効果なんですよね。

kaz #- | URL | 2016/06/27 20:56 | edit

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