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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

手垢 

 

「生ピアノ」とはアコースティックのピアノのことを言うのだと思う。でも僕はこの言葉がちょっと苦手だ。むろん、使うな・・・とまでは思わないが、どこか恥ずかしい感じ?ハムや卵じゃないんだから・・・

ディープな音楽愛好者、特に男性に多いのかなという表現に「フルヴェンの○○が最高だね」という言い方。これもなんだか恥ずかしい感じ。ピアノの世界の人独特の言い回しみたいなものもある。愛好家と同じ感じだが、略してしまう言い方。「ベトソナ」とか「バラ1」「スケ2」とか、あとは「ベーゼン」とか「ベヒ」とか・・・

一般人(?)には通じない、ピアノ仲間だけで通じる言葉?なんだか自分で使うのは恥ずかしい感じだ。

「ピアノの世界に自分は存在しているんだ」という気分(?)になるのかも?それ自体は悪いことではない。自然・・・というか。でも売り渡してしまうものがあるのだとしたら、それはちょっと勿体ない。

「ああ・・・ピアノっていいな、弾いてみたいな・・・」と最初に感じた時のピュアな気持ちを売り渡してしまうのだとしたら・・・

もし、子どもの時、あるいは大人になってからでも「エリーゼのために」とか「幻想即興曲」などに憧れた時はないだろうか?「ああ・・・弾いてみたい」という純な感情。もしかしたら、もうそれらの曲は弾いてしまったのかもしれない。弾いてはいなくても、もっと難しい、いわゆる上級者御用達の曲を今では弾いているのかもしれない・・・

自分の気持ちを覗いてみる。その時に「月の光」とか「ノクターンOp.9-2」のような曲に対して、ピアノを始めた時のような、純な気持ちや憧れを、それらの曲に持っているだろうか?それらの曲、かつては憧れの曲に対して、今でもピュアな感情を持ち続けているだろうか?そのような曲に真摯にむかっていく人に対して、「ああ・・・初級者なのね」「中級ね・・・」と少しでも感じてしまうことはないだろうか?

もし、もし少しでもそう感じてしまうところがあるのだとしたら、それは成長ではなく、感情に手垢がついたということになるのかもしれない。

ピアノ以外の楽器の曲にも、上級者用というのではない、かと言って、初心者教材曲というのでもない、シンプルな曲は存在する。それらの曲、単純に「いい曲だな・・・」と思う。ピアノ曲にも同じような気持ちを持っているだろうか?自問自答してみる・・・

ギター弾きの間ではマリア・リンネマンの曲は知られているらしい。苦節○年・・・という修業を積まなくても、いわゆる初心者でも演奏できるような曲が多いとされている。ピアノにおける「ギロック」のような雰囲気ではあるが、こちらは完全に成熟した大人用の曲。

この曲と同じように、「エリーゼのために」をいいなと(好みということとは少し異なる)感じる心を自分は今でも持っているだろうか?

kaz




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category: ピアノ雑感

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コメント

 

>その時に「月の光」とか「ノクターンOp.9-2」のような曲に対して、
>感情に手垢がついたということ

これは、単純に、そうした曲を弾く裾野が広く、演奏する人が絶対数として多いから
否応なく耳にする機会が多いということとも関連するように思います。
ピアノ演奏の場だけでなく、電話の保留音とか、店内BGMとか、
いたるところで耳にします。

演奏する立場としては「過去に弾いたことがある曲」
純粋に聴く立場としても「またこれか・・・」と、いう感情があっても
おかしくないと思います。

だけど、その耳慣れた曲が弾きたくて?
あるいは、とりあえずピアノを習ってみようと思って、
手始めに「知ってる曲」を挙げると、それが「ノクターンOp.9-2」だったり。
ビジネスとしてピアノ教室側が「お客様のニーズにこたえるために」
安易にこれらの曲を与えるので
(時には、ハ長調に移調した簡単バージョン楽譜なるものまで使って)
ちまたには、いろんな「ノクターンOp.9-2」があふれる。

それが裾野を広くしているとともに、「耳慣れすぎた」曲を生み出している
ように思います。
そしてそれがまた「裾野」を拡大し、「ノクターンOp.9-2」を再生産し・・・と
いうスパイラルを生み出している。


他方、難曲を弾いている人があらためてこういう曲を弾くことは少ない。

そして、経験が浅い人も、少し、人前で演奏することを経験すれば
「初級者御用達曲を弾いていては、軽く見られる」状況に気付き、
誰もが、難曲チャレンジャーになっていってるように思います。


それもまた、「ノクターンOp.9-2」が「経験の浅い人が弾く曲」として
定着した要因のように思います。


面白いことに、いくつかアマチュアのピアノサークルの発表会プログラムを見ると、
ピアニストや音大生が弾くような難曲、大曲、珍曲と、
「初心者御用達曲」に、きれいに分かれているように思います。

少し観察していれば、「初心者御用達曲」を弾いていたひとたちも、
すぐに難曲、大曲、珍曲路線になっていきますね。

結果、いくつかのアマチュアのピアノサークル発表会は、
難曲、大曲、珍曲ばかりのプログラム、だけど、出来はピンキリ・・・という
状況を生み出しているのでしょう。
(実際に見聞きしたのはいくつかのピアノサークルにすぎませんが、
 Webで公開されている演奏プログラムを見るかぎり、
 やはりその傾向はあるように思います。
 実際には、プロまがいの素晴らしい演奏ばかりなのかもしれませんし、
 難曲チャレンジャーばかりの演奏なのかもしれません・・・)



こういう記事を書かれるkazさんの、ギロックや「エリーゼのために」を
聴いてみたいです。


ぷ☆ #- | URL | 2016/04/30 11:51 | edit

ぷ さま

コメントありがとうございます。

僕はギターという楽器を全く弾けないので、リンネマンの曲(動画の曲)に憧れを抱きます。「こんなふうに弾けたら・・・」「こんな曲を弾けたらいいだろうな」と。実際にはピアノだけで一杯なので、ギターを習う余裕はありませんが、仮にギターを習い、ある程度の曲を弾けるようになった時、初級の人でも弾けるとされているリンデマンの曲に対して「軽くみられる」と感じるだろうか?感じないのではないかと自分では思っています。

ピアノに限らずですが、基本的には過去に弾いた曲よりも現在弾いている曲、それが終われば、少し難度の高い曲を弾いていくという流れは、ある意味自然なことと思われます。また、発表会という場は、アマチュアにとってはハレの舞台でもあるので、少々頑張ってしまう傾向はあると思います。これも自然なことと思います。

「エリーゼのために」に憧れて、そして弾くことができた。そしてショパンの曲を勉強し始めた・・・その時に「エリーゼのために」という曲への憧れの気持ちは消えるのか?人それぞれなのかもしれませんが・・・

11月のピアチェーレの演奏会を聴きに来て頂ければ、僕がどのような演奏をするかお分かりになると思いますが、ギロックや「エリーゼのために」は弾かないでしょうねぇ・・・「簡単な曲だから」ということではなく、その時に弾く曲とは合わないような気がするからという理由です。

サークルの練習会ではショパンのノクターンOp.9-2は弾いたことがあります。シンプルな曲としてはドヴォルザークの「ユモレスク」とか。あとは歌曲とかギター曲を自分流にアレンジして弾くこともあります。サウンドとしてはシンプルなのではないかと自分では思っています。

難曲だから弾く・・・ということはありません。「メフィスト・ワルツ」「イスラメイ」「バラード第4番」などは自分が弾いた曲の中では難曲なのだという自覚はありますが、難曲だから弾いたということではありません。

例えば、ノクターンですが、耳に馴染んで誰でも知っている曲とは思います。でも聴き手の印象としては、やはり「演奏による」ということになるのではないかと思います。ローゼンタールとかコチャルスキーのノクターンOp.9-2を聴いて、感動のあまり昇天しそうになった記憶があります。

kaz #- | URL | 2016/04/30 21:14 | edit

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

# |  | 2016/04/30 22:55 | edit

ぷ さま

再コメントを読ませて頂きましたが承認しないことにしました。まず、他人のブログにコメントする場合は、まずは「自分はこのようなものです」と軽い自己紹介をするものだと僕は思っています。また、コメントに「それは違うのでは?」という内容のコメントをする場合は、自分のブログやメールアドレスをリンクするのが普通だと僕は考えます。

ぷ様のような意見にしろ、単なる中傷メールにしろ、一方通行という形ではどうかと思います。

このブログのコメント欄は意見をし合う場にはしたくないという気持ちがあります。自分のブログなので。

ぷ さまは現在、何の曲を弾いているのでしょう?それは初級者御用達の曲なのでしょうか?またピアノサークルなどに所属していると想像していますが、いわゆる上級者とされる人から、頼んでもいないのに、アドバイスをされたとか、曲が上級者とかちあってしまい、傷ついたとか、そのような経験がおありなのですか?

初級者と上級者と安易いカテゴライズしてしまい、初級者は上級者に対してこう思うものだ、上級者は初級者御用達曲に対してこのように思っているものだという、どこか頑ななまでのカテゴライズに非常に違和感を感じます。上級者の中にはそのような人もいるでしょうが、そうでない人もいるでしょう。人それぞれなのでは?

今後は何かしらのコメントをしたい場合は、どうぞメールフォームを介して頂くようお願いします。メールアドレスはこちらに分かってしまいますが・・・

kaz #- | URL | 2016/05/01 20:45 | edit

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