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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

音楽語 

 

ネットでよく見かけるQ&A記事。いわゆる趣味でピアノを弾く人の質問があった。「ショパンの即興曲などは弾けます。アナリーゼって必要なのかと思いますが、実際にそのようなことを勉強したことはありません。先生に訊いても必要ね・・・しか言ってくれません。まずは何をすればいいのでしょう?」大まかにはこのような質問。答えていたのはピアノの先生だと思うが、こう答えていた。「まずは和声学を勉強しましょう。その和音の機能というものを知らなくてはアナリーゼができません。独学でも可能かもしれませんが、和声を教えてくれる先生を探しましょう」

この返答を間違えているとは思わない。でも実際には困難なのではないかな?できれば素晴らしいとは思うが。音大で教えている和声学、これは何の楽器を専攻しようと必修だと予想するが、どこか理論だけに終わっていないだろうか?音大生(卒業生)の演奏を聴いてなんとなく思う。専門の、たとえばピアノのレッスンでも街のピアノ教室のそれと似たり寄ったりなのではないかとも僕は予想している。むろん、音大でバイエル・・・なんてことはないだろうし、それなりの曲をレッスンで弾くのだろうが、弾く→注意(ダメ出し)→直してくる・・・みたいなところは街のピアノ教室と変わりないのではないかと・・・

たとえば、日本の音大のレッスンでフランスにおける「フォルマシオン・ミュジカル」のような概念を持ってレッスンしている先生は少ないのではないかと、これも予想だが思っている。和声の基礎とかソルフェージュ能力というものを、実際の演奏に応用させていく総合的音楽能力の育成みたいな概念だろうか?「あら、私のところではソルフェージュは重視しているわ」「ワークブックで楽典も身につかせているわ」・・・そのようなことを実際の演奏に活かしていくことが「フォルマシオン・ミュジカル」ということになる。

たとえば、日本の一般的な音大のピアノのレッスンでこのようなことは、まずは要求されないのでは?

「次のレッスンまでにモーツァルトの協奏曲○番を弾いてきて。全楽章ですよ。あとはカデンツァも書いてきてね?」

個人的には専門機関のレッスンであれば、ここまで要求し、踏み込むことも必要だと思う。ただ弾ければいい・・・では趣味と同じじゃん?ドビュッシー=なんとなくモヤモヤ曖昧に・・・で曲をなんとなく弾いてしまっては専門家とは言えないように思う。何故そう聴こえるのか、その原理は・・・とどんどん踏み込む必要はあると思う。でも子どもは将来性というものを考える必要もあるので難しいが、いわゆる「大人のピアノ」の場合は、そこまで踏み込む必要もないだろうと思う。和声学の先生の家に行って習う・・・とか、ちょっと厳しいような気がする。ピアノに触れない日だって多いというのに・・・

でも総合的な音楽能力のようなものは趣味の大人のピアノでもあると便利だ。「ただ音符を音にしてしまう、聴いてそれは分かるし、情感豊かに演奏できる人と自分との差も感じられるけれど、でも何をしていいか分からない・・・」という場合は、ソルフェージュ能力のようなものに欠けているというか、慣れていないのも理由にあるのではないかと思う。楽譜を読むって、どこか文章を読むのに似ている。言語の習得に似ているというか・・・

ただ弾いてしまう人は「昔、犬がいました」という文章を「むか し  い  ぬがい まし た」みたいな読み方をどこかでしてしまっているような?基本的な文法を理解せず、一つの文字を読んでしまうというか?音楽も音符を一つ一つただ読んで音にしていく感覚だと似たようなことも起こるのではないか?音楽における文法、法則・・・音楽語みたいなものを知る必要はある。趣味だろうと。第一、便利なのだ。見通しが良くなり、読譜も早くなるし。

「和声学の本を買って勉強しなくては!」

できればやればいいと思う。でも「え~っ???ピアノは好きだけど、それはちょっと・・・」という場合、せめて最低限の音楽法則、感じとり能力をそれなりに養ってみましょう・・・的な取り組みでいいのでは?やらないよりは、感じないよりはいい。

ソナタの再現部、第1主題は提示部ではハ長調だったのが、今度(再現部)はへ長調で再現される。楽譜に提示部、再現部だとか、何調とか、何の和音とか、ギューギュー書き込んでもいいと思うけれど、感じることに慣れることが先なのかもしれない。「へ長調になるの?なんだか前と違う感じがするわ。どう弾けばいいのかな?サクサクと同じには弾きたくないような?」みたいな感覚を身につける。ちょっとした法則を自分の演奏に活かしていく。「なんちゃってフォルマシオン・ミュジカル」みたいな?

僕自身、子どもの頃のピアノなんて趣味以外の何物でもなかったし、その中でも落ちこぼれというか、困ったチャンであったわけだが、ピアノで遊ぶということはしていた。その頃に遊びとして体験し、今でも役にたっていると自分で思うのが、3段譜のなんちゃって弾き。オペラの全曲譜を買ってくる。厳密なスコアではない。ピアノ譜と歌の3段になったもの。キャッチ―なオペラをどんどん「なんちゃって弾き」していく。つまり、3段譜を両手で弾いていく。全部の音なんて弾かないし、手は2本なので弾けないが、省略すべき音は省略し、メロディーと和音でガンガン弾いていく。あまりにファンシーな現代的な和音の登場するオペラは避ける。僕の場合、ヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」で遊んだ。このオペラはキャッチ―なメロディーがジェットコースターのような感じで次々と登場するし、「私の復讐をお前の血で洗い流すのだ」みたいな重苦しい内容のメロディーも、どこかズンタカズンタカと軽快な感じがする。楽しかったんだよね。

なんでもいいのでは?ただ文字を一つ一つ読むように弾いていくのは苦しい。「ただ弾いてしまう?私には感情がないの?才能はないの?」そう悩むんだったら、何かしらの方法で音楽語を習得した方がいいとは思う。

kaz




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