ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

無形文化 ドナドナ 

 

たしかホロヴィッツの言葉だったと記憶している。「ピアニストは3種類だ。ユダヤ人かホモか下手くそだ」これは名言というよりは迷言に近いのではないかと思うが、でも、完全否定できないような、真実味を含んでもいるような?

ピアニストに限らずだが、たしかに素晴らしい音楽家、演奏家はユダヤ人が多いような気はする。ここでいきなりフィギュアスケートの話題になるが、今シーズンの浅田真央選手のショートプログラムの曲、たしか「素敵なあなた」という曲だったと記憶している。この曲の作曲者はショロム・セクンダという人。ウクライナからアメリカに渡ったユダヤ人だ。実は、ニューヨークの劇場街、つまりブロードウェイ、アメリカのミュージカルの基礎を築いたのはヨーロッパから移住したセクンダのようなユダヤ人たちだった。祖国で話していた自分たちの言葉による音楽劇の上演、イディッシュ劇、これが現在のミュージカルに発展していったらしい。つまり、劇場はユダヤ人たちにとっては、自分のルーツの文化と接することのできる場所でもあったのだ。

ブロードウェイのミュージカルに限らず、ハリウッドの映画界も含め、アメリカのショービジネスはユダヤ人によって支配されていると言ってもいいくらいなのだそうだ。たしかにクラシック音楽界に限っても、ユダヤ人は非常に多い。バーンスタインやハイフェッツ、パールマンがユダヤ人なのは知っていたが、ガーシュウィンがユダヤ人であったことは知らなかった。そうだったんだ。たしかに大物にはユダヤ人が多い。

むろん、ユダヤ人が基本的に優秀なのは、音楽界に限ったことではないだろう。これには説がある。ユダヤ人は昔から迫害されてきた歴史を持つ。どんなに頑張り、大邸宅、大会社のような有形の財産を持っても、いつかは多民族に奪われてしまう。なので、他人には絶対に奪うことのできない知識、無形の文化を育まなければならなかった。その意識が多くの学者やアーティストを生み出すエネルギーとなった。才能は誰にも奪えないからね。そのような歴史が優秀なユダヤ人を生み出した。

でも、その優秀さが富をも生み、やはり妬まれ、憎まれていく、その歴史・・・

ショロム・セクンダの曲で、さらに有名な曲がある。「ドナドナ」だ。この曲もイディッシュ劇の曲として作曲された。作詞は、これまたベラルーシから移住してきたユダヤ人、アーロン・ゼイトリン。日本語の訳詩も、どこか哀しい感じだが、原曲はこんな感じの詞だ。迫害されてきた民族の詞・・・という感じがする。

かつてユダヤ人の友人がいた。誇り高い人だった。常に尊厳と愛というものを意識して生きていたように思う。自分を尊敬し愛さなければならない・・・その友人から教えられた。自分の人生は価値あるものと知ること、それが大切だと。愛を知れば、他人の痛みも自分の痛みと感じるだろうと・・・

「ドナドナ」   曲:ショロム・セクンダ  詞:アーロン・ゼイトリン

縛られた哀しみと子牛が揺られていく
ツバメは大空を飛びまわる
風は笑う 一日中
力の限り笑い続ける
ドナドナ・・・

「泣くんじゃない」農夫が言った
「お前は子牛なのか?翼があったら逃げていけるのにな・・・」
ドナドナ・・・

捕えられ殺される子牛
心の翼で自由を守るのだ
自由を・・・
ドナドナ・・・




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