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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

死んだ男の残したものは 

 

武満徹の代表的なピアノ曲には、今ひとつ興味が持てなかったけれど、シンプルな歌には惹かれた。童謡のような素朴な世界なのだけれど、郷愁というのか、子ども時代の透明さというのか、とてもピュアなものを感じる。

この「死んだ男の残したものは」という歌を知ったのはいつ頃だったろう?何十年も昔のことではない。ここまでの感情を秘めるという強さが音楽にはあるのかな・・・などと思う。詞は谷川俊太郎。谷川から曲を依頼され、武満徹は、たった一日で曲を書きあげてしまったという。この曲は反戦歌なのだと思う。多くの歌手が歌っているが、個人的にはクラシックのベルカント発声、つまり「いかにもソプラノ」みたいな感じで歌われるよりは、この長谷川きよしのような歌い方がいいかな・・・などと思う。長谷川きよしなんて、懐メロ歌手でしょ、みたいな偏見があったのだが、この曲以外にも見事な歌いっぷりを披露している。「別れのサンバ」・・・知ってます?

濃厚な歌詞で濃厚なメロディーなんだけど、どこか秘めている、心の中に隠してしまうような魅力がある。


「死んだ男の残したものは」  詞:谷川俊太郎   曲:武満徹

死んだ男の残したものは
ひとりの妻とひとりの子ども
他には何も残さなかった
墓石ひとつ残さなかった

死んだ女の残したものは
しおれた花とひとりの子ども
他には何も残さなかった
着もの一枚残さなかった

死んだ子どもの残したものは
ねじれた脚と乾いた涙
他には何も残さなかった
思い出ひとつ残さなかった

死んだ兵士の残したものは
こわれた銃とゆがんだ地球
他には何も残せなかった
平和ひとつ残せなかった

死んだ彼らの残したものは
生きてるわたし生きてるあなた
他には誰も残っていない
他には誰も残っていない

死んだ歴史の残したものは
輝く今日とまた来るあした
他には何も残っていない
他には何も残っていない





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