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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

逃げていく武満ワールド 

 

友人のルカ、イタリア人でアマチュアのギター弾きなのだが、小さな演奏会で弾くことになったのだそうだ。それはそれは美しい中世の城館の広間のような場所での演奏。彼はそこで武満徹作品を弾くらしい。武満作品というか、武満編曲作品というか・・・

よく知られた世界の名歌を武満徹がギターに編曲したもので、以外と技巧的には難曲ぞろいらしい。ルカが苦労しているのは、その技巧の部分よりも他の部分らしい。

「日本人みたいなんだ。僕らヨーロッパ人では理解できないところがある。感情が逃げてしまうというのかな、全部を語らないというのかな、そのあたりに苦労している。とても激しい情感が隠されているのに、そしてそれは絶対に流してはいけないものなのに、でもそれを表では語らない。これは日本の感性なのではないかと僕は思っている。そこのところが僕には理解できないところでもある。君は日本人だよね?日本の語らない、直接的ではない文化というのだろうか、そのあたりと武満との関連性を君なりの考えでいいから教えて欲しい」

これには困った。少々時間が欲しいとルカに言った。僕にとって武満作品は決して近いものではないから・・・と。

「どうしてだい?武満も君も日本人じゃないか?」

そうだけど・・・

一応、僕も武満作品のピアノのCDは何枚か持っている。今回、真面目に聴いてみたけれど、やはり自分には遠い世界だと感じた。なんだかとてもコンテンポラリーっぽいんだな。日本的情感と言われればそうなのかもしれないが、はっきり言ってよく分からない。

僕にとって、とても近しい感覚を持てる武満ワールドとしては、やはり歌曲の世界ということになる。歌曲だったり、合唱曲だったり、そして歌謡曲だったりと、形態は色々だけれど、歌の世界、ここでの武満ワールドなら僕なりに説明できるかもしれない。ルカが納得するかは分からないが。

今回、ルカが演奏する曲の中の一曲。これはポール・マッカートニーというよりは、やはり武満徹なんだね。感情が逃げていく、全部を語らない、内に秘めてしまう激しさ・・・このイタリア人が感じた武満、日本人だったら何と説明できるだろう?

kaz




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