ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

音楽に寄せて 1 

 

3日後にサークルでシューベルトの「幻想曲」を弾くので、シューベルトを聴いている。普通は自分の弾く曲を必死に練習するんだろうが・・・

とても素朴な歌曲にハマった。「音楽に寄せて」という小さな歌曲だ。典型的なシュトローフェンリートで、複雑でも大きな曲でもないが、何故か惹かれる。

おそらく、歌手に限らず演奏をする者にとっては、この曲はどこか特別なものとなるのではないだろうか?名伴奏者であったジェラルド・ムーアは「さよならコンサート」で、名歌手たちと共演すると共に、この「音楽に寄せて」を自らピアノ用に編曲し演奏したという。彼にとっては、生涯で最初で最後のソロの演奏となった。

ロッテ・レーマンは、ニューヨークでの「さよならコンサート」のアンコール、つまり現役最後の曲として、やはり「音楽に寄せて」を歌っている。最後の一節が涙で歌えなくなってしまったという。とっさにピアノのウラノフスキーがメロディーを弾き、この名歌手の最後の歌を締めくくったらしい。

でもなぜに「音楽に寄せて」だったのだろう?おそらく歌詞に魅力があるのだと思う。歌詞に関しては次回の記事で綴るとして、やはり素朴なメロディーであるがゆえに、シューベルトらしさを感じる曲ではあると思う。

フリッツ・ヴンダーリヒも最後のリサイタルのアンコールで、やはりシューベルトの「音楽に寄せて」を歌っている。有名な曲だから・・・と言ってしまえばそれまでだけれど、でも数あるシューベルトの歌曲の中で、なぜこの曲だったのだろう?ヴンダーリヒの場合は「最後のリサイタル」と言っても、本人も聴衆も「さよならコンサート」という意識は全くなかった。誰もこのリサイタルの直後にヴンダーリヒが亡くなってしまうなんて想像もしていなかったはずだから。もちろん本人も含めて・・・

ヴンダーリヒがこの曲を選んだのは偶然だったのだろう。でも音楽に対しての感謝を表した歌なのだ。そのような想いはヴンダーリヒも持っていたのだろうと思う。声も表現も若々しく、幸福感に溢れているだけに、涙を誘う。

「音楽に寄せて」・・・シューベルトらしい曲だと思う。

kaz




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