ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

頑張れ日本人ピアニスト 

 

基本的には日本人ピアニストの演奏は苦手というか・・・

でも「いいな、この人の演奏だったら聴きたいな」と思う人はいる。日本のクラシックファンだったら大概の人が知っていて、CDも流通していて音楽雑誌にも登場して・・・という感じの日本人ピアニストにはあまり(全く?)興味がないだけだ。むろん、下手なんて思わない。凄く上手だと思う。流麗な感じなのはいいのだが、タッチのスピードが一定で、音色の変化に乏しい(皆無?)ように感じる。サウンドとしては流麗、かつゴージャスなだけに、なんだかチャラチャラとした音楽に聴こえてくる。あと、むろん人にもよるのだろうが、上肢をやたら動かし、恍惚表情、苦痛表情で演奏するなど、そのあたりの視覚的なところも苦手。

聴いてみたいな、もっと頻繁に演奏して頂きたいな・・・と僕が思う日本人ピアニスト、今数えてみたら、自分の先生も含め、15人いた。なので、僕は日本人の演奏が嫌いなわけではないと思う。メジャーではないけれど、地道に頑張っているピアニスト、中には日本を飛び出してしまえばいいのに・・・なんて思ってしまう人もいる。あちら(どちら?)だったら絶対に受ける(?)のに・・・なんて思ったりもするが、実際には難しいよね、多分。

今月も秘かに応援しているピアニストのリサイタルがあり、その人は地元で演奏することが多く、東京で聴けるチャンスだったのだが、どうしてもその日は都合がつかない。非常に残念だ。地道な活動、つまり頻繁に大きなホールで演奏しているわけではないので、聴けるチャンスも少なくなる。「チャラチャラしたピアニストは沢山演奏しているのにぃ・・・」などとも思う。

日本と欧米のリサイタルの違い、それは「主催者公演」か「自主公演」かの違い。主催者がいる場合はチケットが売れても売れなくてもギャラは出る。自主公演は自分でホールを借り切って自分で主催する。むろん、すべてを一人で行うわけではないが、この場合はチケットは自分で売る。プレイガイドでチケットがどんどん売れるなんて人はそうはいないから、手売りをすることになる。日本のリサイタルは、この自主公演がほとんどだとされている。表向きは違いは分からない。立派なホールで華やかな衣装で演奏するのは変わらないから。出版界では自主出版はそうではない場合と、明確な差があるらしいが、音楽界はそうでもないらしい。

だから日本はいかんのだ・・・自主公演ばかりで、周囲の人という範囲から聴衆という輪が広がっていかない・・・と言われる。相当名前の売れている人でも手売りはしているのが現状らしいから、日本の音楽界から自主公演がなくなってしまったら、日本からリサイタルなんてなくなる?

でも欧米のシステムがいいとも僕には思えない。主催者が「この人だったら商売になる」という人がピアニストなわけで、明らかに大器晩成型のピアニストは不利なのではないかと思う。勢いに乗って旬なうちに「売れる」みたいなことでしょ?才能があり、地道に頑張り、さらに年齢を重ねるうちにファンもついてきて・・・という活動はしにくいのではないかと思う。たしかに自主公演そのものは、誰にでもできることだから、ある意味「甘い」という世界なのかもしれないが、日本の自主公演のシステムは聴衆が演奏家を育てていく、応援していく・・・という意味ではいいのではないか?

僕が大昔に在籍していた大学院の食堂に雑用係として勤務していた30~40歳くらいの男性がいた。この人は東海岸のコンクールでいくつか優勝し、ジュリアード音楽院とピーボディ音楽院を卒業していた。ピアノも数人ぐらいは教えていたらしいが、あとはフルタイムで雑用係をしていた。自主公演がないから、どこかからお呼びがなければ、その人はピアニストではないのだ。「お金がないからね。働かなくちゃ・・・」彼はそう言っていた。もし、自主公演も演奏家のキャリアとして認められていたら・・・

さすが欧米は本場、厳しい・・・というよりは、その人のチャンスさえ断たれてしまう残酷ささえ感じてしまう。地道に頑張れば、徐々にファンだっでてきたかもしれない、何よりも、若い頃の演奏力、そしてチャンス、運だけですべてが決定されてしまうのって、おかしいとさえ思う。ピアニストだって成長するものだから・・・

この人いいな・・・と思ったら、リサイタルに行って聴いてみる。それが一番の応援だと思うから。いいとされている、売れている人だけを盲目的に追うのではなく、聴衆も演奏家を育てることができると考えてみる・・・「いいな、素敵だな」と感じさせてくれたお礼でもある。

この草野さんというピアニストはホームページを見ても、次のリサイタルの予定は不明のようだ。過去にも貼りつけた動画だが、再度紹介する。僕が応援している15人の日本人ピアニストの中の一人だ。

作品とぺナリオに対する演奏者の愛情を感じる。素直に「素敵だな、また聴きたいな、応援したいな」と思う。

日本人ピアニスト頑張れ!

kaz




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