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ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

伝統の系譜 1 

 

11月、ピアチェーレでの後半の3曲・・・

ロヅィツキ~ギンズブルグ:オペレッタ「カサロヴァ」より  ワルツ
ラフマニノフ~ジロティ:ロマンス Op.8-2
チャイコフスキー~パブスト~ハフ:眠りの森の美女によるパラフレーズ

なんとなく「ロシア?」みたいな選曲なのだと思うが、そちら方面(ロシア奏法とか○○流派とか)に詳しい人なら、「あっ、これはロシア派という意図的な選曲だな」と思うかもしれない。でも完全にこの選曲は偶然だ。結果的にそうなっただけで。

ギンズブルグ、ジロティ、チャイコフスキー、ラフマニノフ、そしてパブスト・・・ここに師弟とか何やらの関係がある。伝統の系譜のようなものを感じるというのかな?ロシア・・・なんだけれど、ここにフランツ・リストという人物が絡んでくる。

このピアニストは、この人の弟子だったのか・・・みたいな驚きが新鮮だったりするのだ。むろん、○○先生の生徒は聴いただけですぐに分かる・・・のような単純な伝承ではなく、それぞれのピアニストは独自の素晴らしいものを発揮していて、でもそこに伝統というか、師から授かったような何かがあるみたいな不思議な感覚。

系譜の始まりは、やはり、リスト。リストの教えを受け、アントン、そしてニコライ・ルビンシュタインとの関係もあり、モスクワ入りしたのがパウル・パブスト。この人は43歳で亡くなってしまっているので、あまり知られていない人かもしれない。誰よりもパブストの才能を愛したのはチャイコフスキーだったようだ。チャイコフスキーは自作のピアノ編曲をパブストに一任した。「眠りの森」もそのような曲だったんだね。

リストの弟子、もう一人がアレクサンドル・ジロティ。この人はラフマニノフの従兄でもある。2番の協奏曲の初演、ピアノ独奏はラフマニノフ、そして指揮者が兄であるジロティだったのだ。有名な前奏曲「鐘」を、まず西側で演奏し紹介したのもジロティだったという。

パブスト、そしてジロティ、両名とも素晴らしいピアニスト、教師を育てている。たとえば、ゴリデンヴェイゼルとイグムノフは二人ともパブスト、ジロティの教えを受けているのだ。ゴリデンヴェイゼルもイグムノフも錚々たる弟子たちを育てているのだ。

ゴリデンヴェイゼル・・・フェインブルグ、ニコラーエワ、ベルマン、カプースチン、そしてギンズブルグ
イグムノフ・・・フリエール、シュタルクマン、ダヴィドヴィチ、グリンベルク

○○流派の特徴は・・・とか、○派はこう弾く・・・みたいなカテゴライズは好きではない。そんなに単純なものでもないと思うし。でも確実に通じているようなものは存在しているような?同じ弾き方とか似た表現とか、そんなことではないんだけど。

ワーッと自分なりに系譜をまとめてみようと思う。素晴らしい系譜なので。演奏紹介は、あまり知られていないかな・・・という人を中心にしていきたい。ニコラーエワとかベルマン、カプースチンは有名なので、紹介しなくてもいいかなと思う。

まずはリストの愛弟子、そして系譜の大元締め(?)であるアレクサンドル・ジロティの演奏。ジロティのトランスクリプションは最近徐々に演奏されるようになってきた印象だが、なにぶん時代が時代だけに、御本人の演奏は数少ない。この演奏は、きちんと全曲を弾いているのではなく、遊び弾きというか、どこか即興というか。リストの「ためいき」にグノーのファウストのアリア、ラフマニノフのデュオ作品(おそらくジロティがソロに編曲したもの)を楽しんで弾いている。でもロマンティックの極致なんだよねぇ・・・

師であるリストの演奏も聴いてみたい・・・などと思う演奏だ。時折、ショパン・・・芸術家、リスト・・・曲芸家みたいな文章に出会うけれど、リストは派手なだけの人ではなかったでしょう、そう感じさせるジロティの演奏だ。

kaz




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