ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

85歳の少年 

 

チェルカスキーの演奏は生で2回聴いている。最初は80歳記念(!)のリサイタルで、これはカーネギーホールだった。たしか1990年頃だったと思う。2回目は1995年にサントリーホールで聴いている。僕があまり演奏会に出掛けない理由は、一つは耳が良くないということと、もう一つはチェルカスキー基準のようなものが僕の中で出来上がってしまったこと。「これ以上の演奏はこれからは聴けないであろう」みたいな・・・

ニューヨークの聴衆と東京の聴衆とで、空気が異なっていたように思う。どちらも満員だったけれど、カーネギーの聴衆のほうが、「最後のロマン人を聴くのだ」という空気が濃厚だったように思う。「もう、このような演奏ができるのは彼だけなのだ」のような空気で満たされていたように思う。

このような「かつての時代を聴く」的な聴き方もあろうが、僕が感じたのは、チェルカスキーのピアノは聴き手を温かく包み込んでしまうということだ。「いかにも巨匠の演奏」という感じよりは、85歳の青春を聴き手も感じるというか・・・

温かさと同時に彼のピアノは聴き手の心の傷に触れてしまうような魔力もあるような気がする。聴き手が心の中に抱え、秘めていたものに彼のサウンドが反応を仕掛けてくる。

チェルカスキーは85歳くらいまで生きたと思う。しかも亡くなる直前まで現役だった。

この演奏は生で聴いたことはないが、この曲を80歳を楽々超えた人が弾いているということに、まず感動してしまう。この曲は青春そのもののような曲だから。

このチェルカスキーは少年のようだ。弾いている姿も音楽も・・・

kaz




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category: あっぱれ麗し舞台

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