ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

ショパンコンクール雑感 

 

ショパンコンクールの動画を見て(聴いて)みる。コンテスタントたちの演奏というものに興味を示す人は、なんとなく「ピアノを弾く人」という気がする。一般の愛好家は、ピアノを弾く人たちと比較すれば、割と冷めた感じなのではないだろうか?どこどこの国の○○という人、いいわぁ・・・みたいな感想は聴くだけの愛好家はあまり持たないような気がする。つまりコンクールの行方というものに熱中する人は、自らもピアノを弾く人たち。

冷静に考えてみれば、コンクールという場で演奏している人たちはコンテスタントなわけで、まだ本格的なピアニストではないという、当たり前のことを考えれば、演奏が未熟でも当然なのだ。

でもコンテスタントたちの演奏は天文学的(?)に上手いとは言える。自らもピアノを弾く人はそこに熱中するのだろうか?

個人的にはショパンコンクールに限らず、コンテスタントたちの演奏に心が動くということは、これまでにもなかった。主観的な問題と言えばそうなのだと思うが、でも興味深いとも思う。演奏が下手であれば心が動かないのも当然だとも思うのだ。「下手じゃ~ん」「ダメじゃ~ん」という演奏ならば、心は動かない。でも表面上は「完璧じゃ~ん」という演奏に対して全く心が動かないのだ。

演奏者と聴き手が完全に分離しているという印象をコンクールでの演奏では受ける。とても達者に弾く人、それに感心する人という分離があるような・・・

優勝者に対し、すぐに完成された芸術家のような売り出し方をするメディアも責任があるように思うが、聴き手も「ワッ、キャッ!」とすぐに飛びついてしまうような?

「これ、話題のデザートなのよ」「まっ、食べなきゃだわ・・・」のようなノリで騒いでしまい、その優勝者を長い目で見ていくという姿勢に欠けるような?そのような人は次の優勝者が現れれば「まっ、聴かなきゃだわ・・・」と新しい才能に飛びつくのだろうか?

お分かりのように、どうも僕はコンクールというもの、そこで繰り広げられる演奏というものが好きではないみたいなのだ。人によって演奏そのものは異なるのは理解できるのだが、どの人も「サラサラ」「パラパラ」「パキパキ」しすぎている印象を持ってしまう。

コンクールというものは、そのようなもの・・・と割り切ればいいのだろうか?

優秀なショパンばかりを聴いていて、とても聴きたくなった演奏がある。フリードマンの演奏。彼の百分の一でもいいから、何かしら僕の心を動かす演奏というものをコンクールという場で求めるのは無理なのだろうか?

「そんなに上手く弾かなくてもいいですから・・・何かしらを聴かせてください」

そんなふうに思ったりする。

このようなショパンを聴きたい!

kaz



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category: ピアノ雑感

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コメント

 

ショパンコンクールは、気にはなるものの、弾いている写真をみているだけで、あまり聴く気もおこらず、今回はほとんど聴いていません。
自分で小さいコンクールを受けていても思うことですが、演奏者そのものよりも、結局のところ、審査員がバキバキ、ガツガツ系の演奏を好むからそのような指導をするのではないか?という気がしてきました。
大きな国際コンクールの審査員をしている先生方にレッスンをして頂いたこともありますが、ほとんどがその人の個性も何もなく、とにかく、はっきり、バキバキという演奏を求められました。 他の有名審査員のレッスン聴講をした時も同じような印象です。

現地で聴いている音楽関係の方の文章をたまたま目にしたところ、殺気立った、支配する、という言葉が目につき、それを推奨されていましたので、本業の方はそのようなものを求めているのかもしれません。 

結局のところ、音色、音の流れ、など、ある程度聴く人の耳も必要(ピアノを弾かない方でも感じられる方はたくさんいらっしゃいます)だと思うことではなく、誰でもわかりやすいあのような演奏が好まれるのではないかな、と私は思っています。
 私には聴いていて疲れてしまう演奏なのですけれどね。

Miyuki #vnvgppcA | URL | 2015/10/10 09:08 | edit

Miyukiさま

Miyukiさまのように異国(イギリス)で演奏活動をしている場合、聴いていた人、主催者から「またあの人に弾いてもらいたい」「あの人の演奏をまた聴いてみたい」というものがない限り、活動の継続は難しいのではないかと思います。ここが凄いな・・・と思うところでもありますが、人々が欲している演奏、音楽ってコンクールで賞をとるような演奏とも少し異なるような気もします。むろん整った、達者な演奏に惹かれる人もいるのでしょうが、大多数の人は違うように思います。

コンテスタントがピアニストとなった時、ここを乗り越えられるかどうかなのかもしれません。多くのコンクール優勝者が表舞台からは消えていってしまう印象さえ持ちます。

kaz #- | URL | 2015/10/10 12:10 | edit

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