ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

熱き北欧人たち 

 

僕がニコライ・ゲッダという歌手と初めて出逢った(聴いた)のは小学校3年生の時。当時、僕に様々な音楽や演奏を紹介してくれた僕にとっての案内人のような医大生がいたのだが、当然ゲッダという歌手もこの医大生が聴かせてくれた。ただ聴かせるということではなく、彼なりの考え、それは音楽愛好家としての考えだと思うが、そのようなことを教えてくれるのも、幼かった頃の僕には刺激的だったのだと思う。ゲッダの歌唱で、一際印象深い歌唱、僕の中に感覚として染みついた歌唱というものがある。まぁ、それは沢山あるわけだが、グリーグの「君を愛す」もそのような曲、そのような歌唱の一つだった。

「kaz君、本当の音楽家は同じことを繰り返さないんだ。絶対にね。歌曲を聴くと分かりやすいと思う。一番、二番と同じ旋律を歌うことが多いだろ?だから分かりやすいんだ」

これはマリア・カラスも強調していたことだ。ジュリアード音楽院でのマスタークラスの中で同じようなことを言っていた。「聴衆は一度そのメロディーを耳にしているのです。何かを変えなくてはいけません」

当時の僕はグリーグの曲は、ピアノ協奏曲しか知らなかったわけだが、その限られた印象から受けていたのが「静謐」というイメージ。歌曲「君を愛す」には、それだけではない熱さを感じたのだ。熱い、深い愛情というのかな・・・

北欧人としての熱さなのかなぁ・・・

音楽家としての熱さなのかなぁ・・・

それは人間としての愛ということなのかもしれない・・・

3年生で感じとった印象は今でも間違えているとは思えない。グリーグ、そしてゲッダという北欧人、音楽家、そして人間としての愛・・・

案内役の医大生は、僕に「達者なだけの演奏」というものを決して聴かせなかったように思う。彼自身がそのような演奏を嫌っていたのだと思う。彼が聴かせてくれた演奏家は圧倒的に往年の巨匠ばかりだった。今の僕と小学3年生の時の僕、あまり変わっていないように思う。ゲッダの「君を愛す」を聴くと、当時のままの今の僕がいる。

グリーグは熱き人だったのだ。詞も熱烈だ。作詞はアンデルセン。そう、あの童話作家のアンデルセン。

「君を愛す」

僕の頭の中は、あなたのことだけだ
あなたは僕の心の初めての恋人だから・・・
愛しています
この世の誰よりも・・・
愛しています
今、この時も・・・そして永遠に!

なんだかシンプルというか「そのまんま」という詞だ。グリーグはこの歌曲を最愛の妻に捧げた・・・

kaz



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