ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

ルーツ 

 

コルシカ島 (文庫クセジュ)コルシカ島 (文庫クセジュ)
(1999/05)
ジャニーヌ レヌッチ

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コルシカ島はフランス。でも地図を見てみれば、フランスというよりは、イタリアに近いようにも思う。事実、昔はイタリア・ジェノヴァ共和国に属していたのだ。この島がフランスに属するようになったのは、かなり昔のことで、ナポレオンが生まれた頃になる。ここはフランスだから、フランス語が話されているし、当然表記もフランス語だけれど、街の佇まいや建物などはイタリアそのもののような感じもする。この「混ざり合った感じ」というものがコルシカ島なのだろうと思う。

アジャクシオという小さな(といってもコルシカ島では大都市である)街に滞在している。ここアジャクシオという街はナポレオンが生まれた街として知られている。ナポレオンは最も有名なフランス人の一人なのだと思うが、彼の名前はナブリオーネ・ブオナパルテというイタリア系の名前だった。フランス風に名前を後に変えたわけですね。このあたりのことも、フランスとイタリアの混ざり合いというものを感じる。

The Rough Guide to Corsica (Rough Guide Corsica)The Rough Guide to Corsica (Rough Guide Corsica)
(2003/03/24)
David Abram

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「地球の歩き方」のような日本語のガイドブックはコルシカ島に関しての記述は少ない。なので、英語のガイドブックを頼るしかないのだが、日本人で訪れる人はあまりいないのだろうか?イタリア本土、ミラノやローマのような大都市や人気のトスカーナ地方などを「イタリア」と思い、パリを「フランス」と思うのかもしれない。たしかにコルシカ島は島の大部分が険しい山岳地帯という感じがして、交通の便が良くない。これが観光地として多くの人がツアーなどで訪れるということを難しくしているのかもしれない。コルシカ島・・・と聞いて、パッとすぐに地理的な位置が頭に浮かぶ日本人は少ないのかもしれないな。僕もそうだったけれど・・・

小さな街、アジャクシオ生まれの有名人では、ナポレオンの他に、フランソワ・コティがいる。香水に詳しい人なら、コティは知っているだろうと思う。日本では、コティの香水のガラス容器を製作したルネ・ラリックの方が数段有名なのかもしれないが・・・

もう一人のアジャクシオ生まれの有名人がシャンソン歌手のティノ・ロッシ。この人の歌を幼児期に聴いて育った僕にとっては、アジャクシオという街やコルシカという島は、一度は訪れてみたい土地だったのだ。

シャンソン・・・というイメージ、それはフンフンと鼻に抜けるようなフランス語で甘く語りかけるように歌うというイメージがある。歌うというよりは、囁くに近いような?でもティノ・ロッシの歌声は、そのような日本人の描くようなシャンソンとは異なり、どこかイタリア的というか、歌・・・というものを感じさせる。フランスとイタリアが混ざり合ったような魅力というのだろうか?

「シャンソン・ド・シャルム」(魅惑の歌)と呼ばれたティノ・ロッシの歌声、彼はここアジャクシオで生まれたのだ。彼の歌の特徴でもある「混ざり合い」は、コルシカ島、アジャクシオそのものである。そう、それを実感したかったのだ。死ぬまでに一度はアジャクシオの街を歩き、街の、そしてティノ・ロッシの混ざり合いを肌で感じたかった。

実際の明確な記憶としては残ってはいないというか、自覚はしていなくても、幼児期、僕の場合は0歳~5歳あたりに聴いた演奏というものは、無意識なものとしてだが現在の僕に影響を与えているのだと思っている。ティノ・ロッシのような声の質、そのようなテノール歌手をクラシックの歌手でも好むし、自分の演奏でも、彼のようなものを求めている。僕の演奏を実際に知る人の中には、僕の演奏がティノ・ロッシの方向を目指しているということを感じる人もいるかもしれない。

ティノ・ロッシは僕の音楽のルーツなのだ。

今年の最初に「今年実現したいこと」を書き出した。まず最初に頭に浮かんだのが、ティノ・ロッシを訪ねる・・・ということだった。そして、その地はパリではなく、ここアジャクシオだった。

自分の人生の中で「死ぬまでにやってみたいこと」の一つが実現した。自分のルーツを訪ねる・・・

kaz



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