ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

別世界への扉 

 

海を眺めながら考える。まだ僕は自分の人生の中で、ピアノを弾いていなかった期間の方が、弾いていた期間よりも、はるかに長いので、いつか逆になるようにしたい。その時までピアノを弾いていたいと・・・

思うに、何故ピアノを弾くのかと言うと、それは好きだから・・・なのだと思う。楽しいという感覚はないな。ワクワク・・・とか、そんな感じではない。一瞬でもいいから別世界の扉を開けたいのだ。美への扉というかね。開いたとしてもすぐに閉じてしまうだろうし、その扉は僕には開かないのかもしれないが、開けよう、触れようとすることが生きがいだったりするんじゃないかな。

趣味で楽しく弾くとか、専門家になるわけじゃないんだから・・・みたいな考え、こんな考えが世の中からなくなればいいと思う。むろん、ピアノを職業にしよう・・・という目的があるということは、そうでない場合と「やるべきこと」の違いはあるだろうとは思う。課題曲があるとか、入試で要求されるとか、そのようなこと。それはあるだろうが、ピアノを弾く目的は一緒なんじゃないか?そんなことを思う。別世界の扉を開けようとすること・・・美に触れたいと熱望すること。

ピアノの世界に入った導入期では、そりゃあ、ワクワクとか興味が持てるとか、楽しいとか、そのようなことが重要だろうと思う。ブラームスやマーラーに涙する小学二年生とか・・・ちょっと怖いし。でも、いつかは「楽しい」という感覚から「扉を開けたい」という欲求方向にしていくべきなのだと思う。そのチャンスは多くの場合、本当の芸術作品に初めて触れる時。ショパンのワルツとか、メンデルスゾーンの無言歌とか、そのような作品。心を捉えるキャッチ―な「教材」ではなく、本当の芸術に触れる時。

最初はいいんだ。楽しさを追っていい。でもそこを過ぎると、「では専門」とか「趣味だから・・・」とかに分岐してしまうのではなく、そこからは目的は一緒でしょ?

などと書いていて、僕自身もまだまだ「アマチュアなのでぇ・・・」と言いすぎると思う。この言い訳めいた考えを、目の前の地中海に捨ててしまえればと思う。

やはり、プロ・・・というかピアノ教師の人などから「素人がプロのような演奏を目指すなどと思うことそのものが、苦労してきたプロの人たちへの冒涜なのです」などと言われて(書かれて?)しまうと、やはりズドーンと打ちのめされるんだよね。

でも誰でも別世界への扉を開くチャンスはあるし、権利もある。趣味だから楽しくと、あまりにも決めつけられてしまうと、なんだかな・・・とやはり思う。

今のピアノ教育は、「楽しさ」から「美の追及の喜び」という移行が本当に上手くいっていないなと思う。でもそんなことは僕には関係のない世界のことだ。でも僕のように「過去を後悔するピアノ弾き」が将来も生まれるなんて許せない思いはある。

いろいろなことを目の前の海に捨ててこようと思う。

でも「別世界への扉」を開けたいという気持ちだけは捨てられないと思う。

kaz



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コメント

 

扉を開く権利あります、誰でも。

kazさん、その方、本当の音楽家とは言えないように思います。気にされない方が良いです。

音楽をする以上、誰でも、自分にできる最善を尽くして、その音楽のもっとも美しい姿を求めて演奏を追求する権利があります。その方が本当の喜びを得られると思いますし、学歴や肩書や収入を何から得ているかなどで線を引いて、真剣に最善を尽くさない方が、むしろ音楽への冒涜のような気がします。

ところで、小2をなめてはいけません(笑)。20代の頃、小学生の生徒ばかり少人数だったので、毎月、全員集めて、解説付きでレコードコンサートしていました。そして、印象に残った曲について聞いたり、感想文を書いてもらったりしていました。

大人の先入観とは全く違いましたよ。件のマーラーの第5のアダージェット、好きな子いましたし、モーツァルトのコンチェルト488の2楽章が忘れられない・・とか言う子もいました。
革命のエチュードのような激しい曲も人気高く、大人の頭で考えて子供が喜びそうと思う子犬のワルツを挙げた子はいませんでした。(^^)

まず、先生方が先入観をなくして、専門家と素人とか、大人と子供とか、何でも線を引き過ぎずに、「良い音楽」で「良い演奏」を追求する喜びを伝えられたら、もっと日本でクラシックは広く一般になじんでいくと思います。
また、語りすぎてすみません。。お邪魔しました。。

Megumi #3/2tU3w2 | URL | 2015/03/17 06:22 | edit

Megumiさま

僕が音楽開眼したのは小学3年生の時でした。導いてくれた人がいたわけですが、その人も「子どもだから・・・」という聴かせ方はしなかったですね。まぁ、自分の好きなレコードを聴いていたというか、聴かせてくれたわけです。ヴンダーリヒの歌う「詩人の恋」とかカラスとバスティアニーニのスカラ座ライブの「椿姫」とか、涙しましたねぇ・・・

歌好きはその頃から・・・ということになるのだと思いますが、僕がリリカルなテノールを好むのは、幼児の頃の体験によるものだと思っています。叔父がティノ・ロッシの歌を聴かせてくれていたんですね。むろん、僕自身は記憶にはないのですが、その時に僕の脳内で何かが形成されたのだと思います。

kaz #- | URL | 2015/03/17 19:52 | edit

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