ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

光への飛翔 

 

アルド・チッコリーニが亡くなった。ピアノというものを弾き続けた人生だったのではあるまいか?

チッコリーニの熱心な聴き手ではなかったけれど、何故かフランス物ではなく、この曲が真っ先に浮かんだ。理由は分からないが・・・

光に包まれた演奏・・・と感じる。そして昔学んだサナトロジーの授業を何故か思い出した。

1980年代、HIV感染というものの認識や知識が人々になく、社会がパニックになっていた頃、HIVウィルスというものは、空気感染する、接触しただけで感染すると信じていた人もいた。そのような時代、子どもがエイズに感染したと知ると、親子の縁を切るというケースも相次いだ。真実を受け止められなかったということも親にはあったのだと思う。とにかくパニック状態だったのだ。

ボブ(名前は忘れたけれど、まあいい・・・)も父親から「もうお前は私の子どもではない、もう会いたくない、会いになんか来るな」と言い渡されてしまった。治療法もなく、ひたすら孤独に死へと向かうボブ・・・

骨と皮にやせ細り、別人のようになってしまったボブ・・・

死を前にボブは、どうしても父親に会いたかった。そして伝えたかった。「愛している」と。

ボブは歩けなくなっていたので、車椅子に乗って、そして友人の助けを借りて父親に会いに行く。

「父さん・・・僕だよ・・・」

父親は別人のようになってしまったボブを見つめ、そしてボブを強く強く抱きしめるのだ。感染するかもしれない、感染したら?そのようなことを考える前に、父親はボブを抱きしめたのだ。そして言った。「愛している・・・お前を愛している」と。

このような瞬間、人間の心は光に包まれるのだと言う。それは「愛」というものが存在したという証なのだと・・・

チッコリーニのブラームスに光を感じる。

チッコリーニは亡くなったのだ。そして光に包まれるために飛翔したのだ・・・

kaz



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