ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

上手いけれど心に響かない演奏 

 

上手いけれど心に響かない演奏というものがある。この場合は時間軸というものは、あまり問題はない。心に響かない最大の要因は音色が単一で色彩感に乏しいということにある。基本的にコンクールのコンテスタントたちや超優秀な音大生たちの演奏に多いような気がする。達者な子どもの演奏も基本的には音のグラデーションというものが乏しい、もしくは皆無であることが多い。共通しているのは、音の色彩感に乏しい人は、弾くさまで表現力を補おうとしているかのように、弾いている時の表情や身体の動きが大きい。悲痛な表情や恍惚の表情、天井を見上げて弾いたり、身体をのけ反らしたりたりする。

思うに、ピアノの音に色彩感、奥行きを持たせるには、打鍵の際にコントロールできる場所というものを狙う必要があると思われる。一般的には、音色の数の乏しい人は、鍵盤の底まで弾きすぎているように思う。音色をコントロールできる小さな範囲、狙うべき場所を通過して底まで鍵盤を押しすぎているように思う。

この場合、どんなに熱演して恍惚の表情で弾いても、実際の音色はチマチマとした音、その一色しか出せない。なので聴いている側に伝わらない。

これは指導側の責任が大きいように僕には思える。絶対に子どもでは考えつかないような身振りや表情で弾いたり、フレーズの造作が「大人仕様」である達者な子どもの演奏が実に多いように思うから・・・

ユーチューブで一流のピアニストの「弾きざま」というものが確認できる時代なのに、島国では一向に改善されないのはどういうわけなのだろう?

鍵盤の底まで常に弾き切っている一流のピアニストなんていないのに・・・

そのような意味では日本のピアノ教育は死んでいる、もしくは終わっていると愛好家としては感じる。

kaz



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category: ピアノ雑感

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コメント

 

日本のピアノ教育は、ピアノの構造や人間の身体のしくみから考えても「理にかなっていない」ことが「常識」となってますからね…もっと多くの人(特に指導者)がそこに気づかないと変わっていかないでしょうね。

まみ #O7xVy9HA | URL | 2014/07/26 08:48 | edit

まみさま

コメントありがとうございます。

とにかく子ども(こどな?)も大人も「一生懸命に熱演しすぎる」ように思います。身体も動かしすぎだし・・・

なぜに「入魂演奏」が日本では受けるのか・・・

一流(残念ながら日本人ピアニストには少ない)のピアニストは、身体も動かさず、最小限の動きで自然体で弾いているのに・・・

#- | URL | 2014/07/27 07:35 | edit

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