ピアノのある生活、ピアノと歩む人生

「ピアチェーレ」代表の私的ブログ

幼児並みの思考回路 

 

Magic of SatieMagic of Satie
(2002/08/26)
Jean-Yves Thibaudet

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このブログにはユーチューブの貼り付けが多いけれども、その理由として、自分の好きな演奏や曲を、僕自身が読んでいる人と共有したいと感じるからだと思う。「共有」と書くと、なんだか格好いいのだけれど、要は、幼児が「ねぇ、ママ、見て見て・・・」と声を張り上げる時の、あの時の思考回路にほとんど近いのだと思う。

では、自分が演奏する時はどうなのだろう?基本的には、同じだと思う。「ねぇ、この曲のこの部分の響き、リズム、聴いて聴いて・・・」という幼児並みの思考回路で弾いているのだと思う。

そこには、「自分は上手く弾きたい!」という、通常、人が演奏時に願うようなことは、頭にはない。もっとも、演奏が上手くいっている時にしか、このような幼児思考にはならない。多くの場合は、人前での演奏では「こんなはずでは・・・」と焦りながら弾いているので、「聴いて聴いて!」というよりは、「ああ、ここもダメだ。ああ、またはずしたし・・・」のように、絶えず「自分の出来」というものを感じながら、意識しながら演奏していると思う。なので、多くの場合は、自分の演奏に対しては満足感というものを感じることはない。

では、何故弾く???

やはり、それは「ねぇ、聴いて聴いて!」のような思考回路になるのが自分は好きなのだろう。だから、人前で弾く。つまりは、僕の思考回路は幼児と同じなわけですね。幼児になりたいから弾く???

サティの音楽は嫌いでも苦手でもないけれど、まぁ、「同じ雰囲気の曲が続くなぁ・・・」という印象は持っているかもしれない。CDでならいいのだけれど、演奏会でサティばかり何曲も演奏されたら、やはり僕は辛いと感じると思う。

楽譜は、とてもシンプル。リズムも繰り返しが多いというか・・・

この種の曲は、上手く演奏しないと、いかにも「ただ弾いています!」「私の演奏は平坦です!」のような演奏になってしまうと思う。そのような意味ではサティの曲は難曲だ。派手で難しい埋め草パッセージで聴く人を幻惑させることができないから・・・

そのような意味で、このティボーデの演奏は素晴らしいと思う。同じリズムが続くけれど、その処理とか、メロディーと伴奏との音質の差を、タッチによるコントロールで表現しているとか、メロディーを洒落た感覚で扱うとか・・・

このような演奏を聴くと、僕の中の「幼児回路」が騒ぎ出す。「ねぇ、みんな聴いて聴いて・・・」と。

僕の中の「幼児」の部分がピアノを弾かせ、聴かせているのだと思う。

僕は幼児並みなのだ。

kaz



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音楽にジャンルはない! 

 

Reflections On Duke - Jean-Yves Thibaudet Plays The Music Of Duke EllingtonReflections On Duke - Jean-Yves Thibaudet Plays The Music Of Duke Ellington
(1999/04/06)
不明

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「音楽にジャンルはない!あるのは良い音楽と悪い音楽だ!」

デューク・エリントンの言葉。

「困難はベストを尽くせるチャンスなのだ」・・・この言葉もいいですが、デューク・エリントンの言葉で、最も好きな言葉がこれ・・・

「私の音楽はGフラットとFシャープの違いを学ぶことから始まった」

その、デューク・エリントンの音楽を、クラシックのピアニストであるティボーデが録音していて、そのアルバムが実に素晴らしい。軽快でシャープ・・・

まさに「音楽にジャンルはない!」

kaz




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タッチ 

 

ジャン=イヴ・ティボーデというピアニストを再認識したのは、この演奏を聴いたから・・・

いわゆるクラシックの曲ではないのだけれど、彼は完全にクラシックの打鍵、それも一流のピアニスト特有の打鍵で演奏している。そこに魅力を感じたのだ。

僕は、実はジャズは苦手。ジャズ・ピアニストの「音」が苦手・・・というより、クラシックのピアニストの打鍵に惹かれる。その打鍵特有の音というか・・・

クラシックのピアニストにおいて、どのあたりを「一流」「二流」「三流」・・・と捉えるか、僕の場合は、指が動くとか表現とか・・・ということよりも(むろん、それもあるが)やはり「音」「打鍵」で判断することが多い。

僕が、あまり日本人のピアニストの演奏を聴かないのは、その僕の理想の「音」「打鍵」とは、ほど遠い打鍵で演奏する人がほとんどだから・・・

だからティボーデの「音」に惹かれる・・・

kaz




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相互作用の演奏 

 

ジャン=イヴ・ティボーデというピアニストに最近は注目している。何枚かCDを所有していて、以前に確実に聴いたはずなのだけれど、印象に残っていない。僕の愛好家としての趣味としては、別の所にいる人・・・という認識だった。しかし、最近は、ラフマニノフ~カぺル~ワイセンベルク~ハフ・・・という線上にいるピアニストと感じるようになってきた。

このティボーデと、「エル・システム」の、ある青少年オーケストラとの共演の映像がある。この演奏が、とても熱い。

オーケストラと指揮者は、若い、爆発するような音楽へのエネルギーを発散し、どちらかといえば「冷静」なティボーデも、とても熱くなっている。

また、ジャン=イヴ・ティボーデというプロのピアニストの技量と芸術性が、若いオーケストラのメンバーに伝わり、オーケストラは「熱さ」「若さ」だけではない何かを表出しているようにも感じる。

演奏というものの「相互作用」とでも表現したらいいのだろうか・・・

変な言い方だけれど、演奏者同士の「やりとり」の「見える」演奏・・・そんな感じだ。

ティボーデはゲイであることを公にしているし、衣装もヴェルサーチやヴィヴィアン・ウエストウッド・・・と凝っていたりするので、そのようなことばかり話題になるのは残念だと思う。

kaz




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